刀鍛冶の技が350年の時を超えた。「暗紋和包丁」

2016.02.17

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由緒ある刀鍛冶、二唐刃物鋳造所

津軽地域では1000年以上前から大規模な製鉄が行われてきました。江戸時代初期、弘前城下には100軒以上の鍛冶屋が存在し、互いに切磋琢磨しつつ刃物作りの伝統を継承してきたという歴史が残っています。その名残か、青森県弘前市には、鍛冶町という名前の地域が未だ残っているほどで、その名前の通り刃物の町として名をはせていました。

この津軽打刃物の歴史を語る上で外せないのが、「二唐刃物鍛造所(にがらはものたんぞうしょ)」です。旧津軽藩の刀鍛冶として、伝統を受け継ぎ、日本有数の刀鍛冶として、刀を打ち続けてきました。

そして、代々受け継いできた伝統的技術を基礎に、新しい技術を融合し、素材やデザインに現代のニュアンスを加えた新しい包丁を開発しました。それが「暗紋和包丁」です。

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二唐刃物鍛造所独自の技法「暗紋」が生む刃紋

暗紋和包丁には、「暗紋」という独自の技術が用いられています。「暗紋」は鋼を25層も重ねて何度も打ち付ける技術のことで、切れ味と頑丈さ、錆にも強い性質を兼ね備えることが可能になると言います。

また、技術以外にも大きな特徴があります。暗紋の過程で生まれる、木目のように層になった刃紋です。この刃紋は、世界遺産白神山地の麓、雄大な暗門の滝の滝壺に広がる波紋の模様から着想を得てつくられました。波紋に同じものは何一つないように、暗紋で作り出される刃紋も一つとして同じものはなく、世界に一つだけの模様となっています。

この「暗紋」を駆使した包丁こそが、二唐刃物鍛造所の暗紋和包丁なのです。

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「情張鍛人」が世界へ発信する暗紋和包丁

暗紋和包丁は独自の刃紋をしており、包丁という道具が芸術作品になってしまったのではないかと勘違いしてしまうような美しいデザインをしています。たゆまぬ技術の練磨と継承である刃紋が、刃物に個性と美を与え、見る者の心を揺さぶり、魅了して離さなくなります。

「誰もがいつでも使う、100点満点でなくても良い、でも、こだわりを持ったものを作りたい。日本のおもてなし料理である和食を生み出す道具を通して、海外へ日本文化を発信したい」。そんな熱い思いがこの包丁には込められていると言います。しかし、暗紋和包丁を手にとってみれば、100点満点の出来映えと切れ味に、思わず唸ってしまうことでしょう。

津軽弁で頑固者の鍛冶職人のことを「情張鍛人(じょっぱりかぬち)」と言うそうです。今を生きる「情張鍛人」は津軽打刃物を世界へ発信しようとしています。

 

暗紋和包丁
価格:暗門三徳6寸など各種あり
※オーダーメイド製のため、要問い合わせ

 

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有限会社二唐刃物鍛造所
価格:暗門三徳6寸など各種あり
※オーダーメイド製のため、要問い合わせ
http://www.nigara.jp/
電話:0172-88-2881

©有限会社二唐刃物鍛造所

 

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