カルチャー

現代に復活した伝統の技「京こま」

2016.02.13

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中村佳之氏が復活させた伝統工芸

「京こま」は宮中の女性が、竹の軸に着物の布地を帯状にして巻き付けてつくったのが始まりと言われています。その後、昭和初期頃からは綿の平紐を使うようになりました。

異なる色の紐を継ぎ合わせることによって鮮やかな模様をつくりだします。1日に製作できるこまの数に限りがあるのでなかなか採算があわず、30年ほど前に京こま店は途絶えていました。

「雀休」の7代目・中村佳之さんは、受け継いだ伝統技法を絶やさないために平成14年に企業勤めをやめて、京都の二条城の南、神泉苑の南向いに工房をかまえ、京こま店「雀休」を復活させました。現在伝統的な京こまをつくり続けているのは中村佳之さんただひとりです。

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手作業で紐を巻き付ける京こまづくり

京こまは、その始まりの流れをそのままに竹の芯に綿の平紐を巻き付けてつくります。巻き付けるときにはバランスがくずれないように力を加減しながら手作業で巻いていきます。巻き始めと巻き終わりだけ糊で留めていきます。色を変えるときは、前の紐の巻き終わりに次の紐を貼り合わせるようにしてさらに巻いていきます。

巻き終わったら、らせん状に傾斜をつけて角度や形を整え、形が決まったらコーティングして固定します。その後芯をカットして、調整をします。完成したら全品回してみてチェックします。

きれいに回るこまにするためにはバランスを考えながら紐を巻き付けていくので、ろくろなどを使うことができません。ひとつひとつ手作業で巻き付けるので、1日に製作できる数に限りがあり、大量生産することができません。

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オリジナルのこまづくりも手がける

雀休7代目の中村佳之さんは、伝統的な京こまを復活させるだけでなく、新しい創作こまや京こまを応用した商品も数多くつくりだしています。

京野菜をこまで表現した「京野菜セット」や、祇園祭の山鉾を模してつくった「祇園山鉾」、金箔を散らした豪華な「金嵐独楽」、本体の傾斜を大きくして鐘のような形にした「鐘型独楽」などがあります。

また、こまは末広がりで縁起が良いものとされており、古来より七色の配色は厄を除けると云われていることから、七色厄除けストラップをつくりました。その他にも、京こまの技法を使った、「京こまブローチ」、「京こまぴんどめ」、「京こまピアス」などのアクセサリの商品化にもチャレンジしています。これまでの伝統がこれからに繋がるよう、日々、京こまの新しい可能性を模索しています。

 

 京こま
5000円(税抜)~

■お問い合せ
雀休 
電話:075-811-2281 
http://www.shinise.ne.jp/jakkyu/

©雀休

 

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