特選“有田焼”:400年の歴史を受け継ぐ、現代の表現「墨染の酒器」

2016.03.23

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日本人に馴染み深い“墨”の色を再現した伝平窯の墨染

徳利にお猪口を乗せたユーモラスな形と、味わい深い黒の絵付けが印象的な酒器。有田焼で知られる佐賀県の有田町で江戸時代から続く伝平窯の「墨染」シリーズです。印刷にのるような単調な黒ではなく、濃淡の表情がある墨の色をイメージして制作されました。

約400年前、日本の磁器の歴史とともに始まった有田焼。伝平窯は、その有田焼の祖である李参平が磁器の原料となる陶石を発見した泉山磁石場のふもとで、1867年に開かれた窯元です。現在8代目となる池田和史さんいわく、「伝統は、そこに新しい感性を加えてはじめて受け継ぐことができる」。まさにこの酒器も、伝統の技に新たな息が吹き込まれて完成しました。

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