カルチャー

現代に生きる江戸の浮世絵師 立原位貫(たちはら いぬき):「メイドインジャパン見つけた」vol.16 渡辺ゆり子 

2016.05.22

 

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立原位貫さんの浮世絵に出会ったのは、2008年の秋。

今回ご紹介するサンデイ・ギャラリーのオーナー、額賀真理子マダムに、“素晴らしい浮世絵があるから見にいらっしゃい”と誘われたのがきっかけです。

そこに数十点あったオリジナル作品は今迄の浮世絵のイメージとは違うけれど、その繊細な色彩と構図そして何といっても描かれている題材が想定外ですっかり魅了されてしまいました。

 その頃に私が依頼されていたマンションのショールーム インテリアのコンセプトを和洋折衷にしていたので、早速2点購入させて頂きました。(ここに写真はありませんが、唐辛子と富士山)

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ところが、去年、悲しいお知らせが届きました。

2015年8月29日より山口県立萩美術館にて開催予定だった「木版画家 立原位貫 –江戸の浮世絵に真似ぶ− 展」の一ヶ月前、7月31日に胃癌の為永眠なされました。享年64歳。真摯に自己と戦いながら浮世絵を現代に蘇えらせることに身を削っていた立原氏の作品がまさにデビューしようとした直前の訃報。

元ジャズのサックス奏者だった立原氏が、ビッグバンド・ジャズの草分け、原信夫氏の長女である額賀真理子マダムの熱意で東京でも見る事ができるのもなんとも運命的な出会いです。

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