突き抜けた技術には美が宿る! リアル空間に3D表示

2016.07.04

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「高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない」

SF作家アーサー・C・クラークの有名な言葉に、“Any sufficiently advanced technology is indistinguishable from magic.(高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない)”というのがあります。発達し過ぎた科学が達成する事象は、その理屈が全く分からない者にとっては魔法と同じだというのです。確かに、中世の人たちに電子レンジや液晶テレビなどを見せたら、魔法だと思うことでしょう。科学の発達はこれまでに不可能と思われていたことをどんどん実現していくもの。今回紹介する株式会社バートンが開発した「Laser Plasma Technology」を使うと、何もない空間に文字や絵を3D表示することができるのです。

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空気中の微粒子をパルスレーザーで発光させる

バートンの技術が画期的なのは、何もない普通の空間に3D表示できることです。従来の空間3D表示技術は、空気中に霧のように何らかの微粒子を散布して、それを光らせて……といったものだったのですが、バートンのLaser Plasma Technologyではそのような準備は必要ありません。同社の木村秀尉CEOによれば、これは「人工的に稲妻の発光体を作る」技術です。不可視の赤外線レーザーを用いて、空中の微粒子をプラズマ化し発光させます。レーザーは与えられた空間座標を狙って次々と発光させ、この発光の連続によって空間に文字や図が浮かび上がって見えるのです。微粒子をプラズマ化するにはかなりの高出力のレーザーが必要で、そのため1秒間に500-1,000回発振するパルスレーザーが用いられています。360度どこから見てもきちんと描画できているように、つまりは3Dのグラフィックとして成立するように、与えられた空間座標にレーザーを正確に照射、コントロールするのが大変難しい点です。

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