遠藤 彬さん(遠藤波津子グループ代表取締役社長)×齋藤峰明さん(シーナリーインターナショナル代表/アトリエ・ブランマント総合ディレクター)対談

2016.09.04

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「銀座って、結局のところ商店街なんです」

リオデジャネイロ五輪が閉幕し、いよいよ4年後は東京の出番。カウントダウンも始まり、JOCも東京の街もオリンピックに向けて着々と準備を始めていきます。今後、外国人観光客の増加も見込まれる東京のなかで、重要な存在となる街のひとつに「銀座」があります。

そこで、銀座に本社をかまえる遠藤波津子グループ代表取締役社長であり全銀座会会長の遠藤彬さんに、齋藤 峰明さんが銀座のこれからについて伺いました。

100年続く銀座通り連合会が受け入れた、近年の新たな試み

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遠藤「16年前、銀座のメインストリートに海外ブランドのショップは一軒もありませんでしたが、そんななか2001年に初めて晴海通り沿いに旗艦店をオープンさせたのが、当時齋藤さんが代表を務めていたエルメスでしたね」

齋藤「その際、遠藤さんが銀座通連合会の副理事長をなさっていて、エルメスを建てるにあたり色々ご教授いただきました。土地を買ってビルを建てる初の海外ブランドで、黒船状態。わけもわからないなかで遠藤さんに助けてもらい、江戸小唄を習った覚えもあります(笑)」

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遠藤「新しいことをするには色んな戦いがありましたね(笑)。銀座って結局のところ商店街だから、盛場なんですよね。いまの丸の内のように大きなデベロッパーがとりまとめているわけではなくて、ひとつひとつの店舗の集まり。銀座通りと晴海通りに面している店舗によって構成されているのが銀座通連合会で、2019年で100年になる会です。その会に初めて海外からブランドが入ることとなって、多少のざわつきはありました」

齋藤「これまでの銀座にない試みも提案しましたからね。2005年に初めて開催したギンザ・インターナショナル・ジャズフェスティバルでは、遠藤さんが味方になってみなさんに口利きをしてくれました。その頃は銀座に各国のブランドが出てきたので、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、それぞれの国のジャズマンを呼んだら面白いんじゃないかと思って始めたイベントです。銀座は昔ジャズクラブやジャズ喫茶がいっぱいありましたし」

遠藤「ジャズフェスティバルは大変でした。予算の面でいろいろありましたが、“歌舞伎座がなくなるからジャズフェスティバルをやっていきたい”と銀座のブランド委員会の社長さんたちが集まっている場で話したら盛り上がって。歌舞伎座からは一度は難しいと言われましたが、そこは銀座のネットワークで何とか動いて頂きました」

齋藤「銀座の中心にビルを建てて、そしてイベントを行うことは、エルメスにとって大変意味のあることでした。パリの本店もサントレ通りというメインストリートに100年以上続いていて、街と一緒にブランド自体も大きくなっていった。そのエルメスのスタンスは、銀座の老舗企業の皆さんがやっていることとまったく一緒。だからこそ銀座の仲間に入れて欲しかったんです」

遠藤「バブルがはじけて銀座の銀行の支店がなくなり、その跡に外資のブランドが入ってきたのは、私としては街が活性化するのでウェルカムでした。銀座とブランドが一緒に動き出して、そのころから面白くなってきたと感じました」

 

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