カルチャー

「瀬戸内国際芸術祭2016」注目の新作をレポート

2016.10.26

10月8日に開幕した「瀬戸内国際芸術祭2016」の秋会期。犬島に新しく展開され、今後様々なプロジェクトを展開していく予定の妹島和世+明るい部屋『犬島 くらしの植物園』に加え、アンリ・サラによる注目の新作『ALL OF A TREMBLE』をレポートします。

(1)rd850_1558

犬島に誕生した「みんなでつくる」植物園

秋会期よりオープンした『犬島 くらしの植物園』は、長く使われていなかったガラスハウスを再生した施設。「植物園」といえど、ただ見学するだけのものではなく、島民やここを訪れる人々とのワークショップを通して「みんなでつくる」というのが特徴です。植栽を手がけるのは、もともと東京を拠点に活動していた「明るい部屋」の二人。このプロジェクトを機に犬島に移住し、長期的に取り組んでいくそう。「都会では枯れず、虫がつかず、美しい植物が好まれますが違和感を感じていました。ここでは飾りではなく、生き物として植物と接することができます」と橋詰さん。

写真(上)植物園の植栽を手がけるユニット「明るい部屋」。左がコミュニティガーデンプランナー橋詰敦夫、右がフラワーデザイナー木咲豊
写真(下すべて)『犬島 くらしの植物園』。「植物のおもちゃ箱の中に暮らすようなイメージで遊び心のある空間にしたい」と橋詰さん

(2)rd850_1539(3_1_2)rd850_1561ガラスハウス周辺には、ハーブガーデンや果樹園、ビオトープになる予定地があり、さらに井戸から引き上げた水を太陽・風力エネルギーで給水タンクに組み上げ散水利用したり、生ゴミや排泄物を肥料に利用したりと循環システムも組まれており、プロジェクトはガラスハウス内だけではなく敷地全体に及んでいます。木咲さんは「現在、島の人口は50人ほど。どんどん人がいなくなって、アートだけ残るのは良くないと思う。来場者の方にはただ見て帰るのではなく、ワークショップを通して島の暮らしに根ざした魅力を感じて欲しいです」と語ってくれました。

 

次ページ《初のワークショップとしてかわしまよう子の「野草を食べる」を開催》

Area