カルチャー

有田焼創業400年のメモリアルイヤー 「深川製磁」がパリと東京で魅せる伝統と革新

2016.11.18

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1900年パリ万博金賞受賞 ヨーロッパを魅了し、今も深化し続ける世界最高品質の陶磁器の名は「FUKAGAWA-SEIJI」

「深川製磁」は1894年に深川忠次によって設立された有田焼の工芸会社で、120年余の歴史を有する老舗ブランドです。1900年(明治33年)のパリ万国博覧会に出品した大花瓶は見事金賞を受賞し、当時の深川製磁が有する高い技術水準を世界に知らしめました。精緻な造形、絢爛な意匠はヨーロッパの人々を驚嘆させ「FUKAGAWA-SEIJI」の名は憧れの的として認知されたのです。

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初代忠次は、先進的な発想の持ち主で、欧州各地に代理店を設け、世界中の顧客からの注文に応じました。その作風は「フカガワスタイル」と呼ばれ、明治期の作品は、今でもサザビーズなどの海外オークションで高額で落札されるコレクターズアイテムです。

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とりわけ、他が真似出来ない1350℃の高温度還元焼成で実現する、透き通る様な白磁の輝きに、深くクリアーな青色の美しさが際立つ染付は「フカガワブルー」と呼称され、現在も愛され続けています。

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全ての製作工程を一貫して自社内で行う、希有な工房スタイル

有田で窯業が興って以来、生地、轆轤、釉薬、絵付け、焼成などの各作業分野は分業制が敷かれていました。それは江戸時代の藩が産業技術の流失を防ぐ狙いも有ったそうです。しかし「深川製磁」では、明治の創業以来、全ての工程を一貫して自社内で行うという、慣習に縛られない斬新な工房スタイルを貫いています。それは、完成度が高いオリジナルな作品を生み出す為であり、結果、作品が各時代の国内外セレブに高く評価され珍重されて来ました。

現在でも在有田の窯元では最多の7名の伝統工芸士を擁し、現代の匠が、古典、モダンを問わず上品で洗練されたデザインのハイレベルな作品を作り上げ、有田を牽引する存在で有り続けています。

 

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