くすっと笑えると評判の「動く浮世絵」。作家もちょっと面白い!

2017.01.22

若手映像作家が作るユーモアいっぱいのGIFアニメが評判

蹴鞠をする平安貴族を描いた浮世絵——が、コミカルな動きでヘディング。しかも、着物の柄は川崎フロンターレのユニホームだし、よく見ると大久保嘉人選手と中村憲剛選手!?

思わずクスッと笑ってしまうGIFアニメーション「動く浮世絵」シリーズ。ここ数年、新作が出るたびにSNSを中心に人気をよんでいる。制作したのは、フリーランスの映像作家・瀬川三十七さん。この人、作品も面白いけれど、経歴もちょっと面白い。

出身はなんと東京大学文学部。在学中、落語研究会に入部し、コントや漫才などの「お笑い」に没頭。そのとき、舞台上で使用する動画を手がけたのが、映像作品に関わるきっかけだった。

「動画に興味があったというわけじゃなくて、たまたま部員の中でPCのスペックが一番よかったのが僕だったからっていう理由なんですが。やってみたらけっこう面白くて、ハマっちゃったんですよね」。

卒業後、ケーブルTV会社に就職するが、自分で映像作品を作りたくて4年後に退社。その半年後に、自宅のPCで制作した「動く浮世絵」がGIFアニメーションのコンテストに入賞。「笑える!」「面白い!」とTwitterなどで瞬く間に評判になり、映像作家としての仕事が舞い込むようになった。

rd1700_DSC07288写真(上)/ 瀬川三十七さん。会社員時代から、自宅のPCでコツコツ制作を続けてきたのだそう。


「青あざ」三越伊勢丹の依頼で制作された「青」をテーマにした6つの連作から。なんだかコントの1シーンのよう。歌川国芳「観音院弟子法作」より。


「青坊主」。「青」の連作から。かつらが吹き飛ぶ、昔から変わらないネタの定番。東洲斎写楽「二世沢村淀五郎の川つら法眼と坂東善次の鬼佐渡坊」より。

「青海原」。こちらも「青」のシリーズ。歌川広重の「東海道五十三次 江尻」がボートレースの会場に! エンドレスで回り続けるボートの動きが、なんともコミカル。 

 

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