江戸東京博物館にて開催中!「江戸と北京ー18世紀と都市の暮らしー」

2017.03.04

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江戸と北京の街を見比べて

2千年以上にわたって交流を続けてきた、日本と中国。その長い歴史の中で、両国は互いの文化を取り入れ、大きく影響し合ってきました。

こうした隣国・中国の芸術文化を紹介する展覧会は、これまで日本で何度も行われてきましたが、今回の特別展では、両国の関係をより深く理解できるよう、18世紀にそれぞれの主要都市であった「江戸」と「北京」における城郭や都市のなりたち、生活、芸術文化などを比較するというはじめての試みを行っています。

写真(上)/ 江戸・日本橋の賑わいを描いた「熈代勝覧(きだいしょうらん)」。1805年(文化2)頃 ドイツ・ベルリン国立アジア美術館蔵

(2)20170304 copy写真(上)/ 「乾隆八旬万寿慶典図巻」 清時代・1797年(嘉慶2) 中国・故宮博物院蔵 【日本初公開】

18世紀、江戸には徳川家が築いた「江戸城」を中心に町人文化が花開き、その人口は100万人を超えました。一方、清朝の首都であった北京には、乾隆帝により「紫禁城」が築かれ、大きな経済発展を遂げます。

特別展では、当時の活気あふれた江戸・日本橋の様子を描いた12mの絵巻「熈代勝覧」と、乾隆帝80歳の誕生日で北京の街が賑わう様子や人々が喜び祝う姿が描かれた「乾隆八旬万寿慶典図巻」が対比して展示され、両国の都市における類似点や違いを知ることができるようになっています。

それぞれの絵巻には、食に関する様子も細かく描かれており、江戸では1日3食の食事が当たり前で独身男性のための屋台による外食産業が発展していた様子や、食事は1日2回だった北京でも軽食の屋台や行商が充実していた様子などを伺うことができます。

巨大消費都市となった江戸と北京

また、江戸の町で多くの人々が住んでいた「長屋」と、北京の庶民が暮らした「胡同」が比較できる模型の展示や、北京と江戸でそれぞれ使用されていた店の看板や商売道具、お金なども展示され、比べて楽しむことができるようになっています。

なかでも見応えのあるものが、それぞれの国で着用されていた衣装です。美しい色使いや繊細で華やかな模様、デザインまで、現代にまで続く、両国の趣向や美意識を教えてくれます。

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写真(上)/ 北京で雍正帝が身につけた礼服。「明黄色納紗彩雲金龍紋男単朝袍(礼服)」 雍正帝/所用 清時代 中国・故宮博物院蔵

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写真(上)/ 江戸時代、徳川家康が身につけていた羽織。「萌葱地葵紋付小紋染羽織」 徳川家康/所用 江戸時代・初期 江戸東京博物館蔵 重要文化財

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写真(上)/ 北京の女性たちが婚礼の際に身につけた衣服。「女性婚服(婚礼服)」
民国時代 中国・首都博物館蔵

ほかにも、子供たちの衣装や玩具、行事ごとの親子を描いた風俗画、芸術文化を代表する品々も多く展示され、見ごたえのある展覧会となっています。

現代まで、独自の発展を遂げて来た中国と日本。長い間のこうした深い関わりがあったからこそ、現在の文化があるということを改めて知ることのできる貴重な機会です。ぜひ、お見逃しなく!

 

■お問い合わせ
特別展「江戸と北京 -18世紀の都市と暮らし-」
会場:東京都江戸東京博物館 1階 特別展示室
住所:東京都墨田区横網1-4-1
会期:2月18日から4月9日まで 月曜休館 ※ただし3月20日は開館、3月21日は閉館。
TEL:東京都江戸東京博物館 03-3626-9974(代表)
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp

 

取材・文/井上真規子

 

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