見るだけでリッチな気持ちに? 日本の伝統技法「蒔絵」が見た目も価格も豪華絢爛

2017.04.24

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様々な伝統工芸の技術を有する日本ですが、中でもひと際豪華なのが「蒔絵」です。古くから日本に伝わる伝統技法の1つで、漆器などを鮮やかに彩るために使用された蒔絵には豊富な技術やデザインが。現在も蒔絵を施したアイテムが続々と登場しています。

上記イメージの画像出典:midorisyu / Oshogatsu -Japanese New Year 08f.JPG (from Flickr, CC BY 2.0)

豪華絢爛な品物への昇華させる「蒔絵」

蒔絵は漆器の表面に漆で模様を描き、そこに金や銀などの金属粉や様々な色の色粉(いろこ)をふりかけて模様を強調します。表面に粉をまくことから“蒔絵”という名前がついたんですね。

お祝い事の際に使用されるお椀やお盆などの漆器類をはじめとして、茶道の茶器やかんざしなど様々なものに蒔絵は施されてきました。模様も様々で、唐草や牡丹、椿などの植物を描いたものもあれば、源氏物語や伊勢物語などをテーマにしたデザインなど様々な種類があります。

用途やデザインによって使い分ける、蒔絵の方法

しかし一口に蒔絵といっても様々な種類があります。最も基本的なのが、漆で書いた模様の上から金粉などを巻く「平蒔絵(ひらまきえ)」という方法。蒔絵の中では最も簡単な方法なので様々な模様を描き出すことができます。

対して「研出蒔絵(とぎだしまきえ)」は漆で書いたあとから金粉をまき、さらにその上から漆を塗付。最後に塗った漆が十分に乾いたところで上部分の漆を削ることで、模様を浮き上がらせます。模様とほかの漆部分の高低差が少ないので蒔絵がはがれにくく、平蒔絵よりも落ち着いた輝きを放つのが特徴です。

そして蒔絵を立体的に仕上げるのが「高蒔絵(たかまきえ)」。蒔絵を幾度も塗り重ねることで奥行のあるデザインになり、豪華な印象に。平蒔絵と一緒に施すことで、遠近感を表現することができるので、風景や物語のワンシーンを描き出すのに長けている技法です。

1本100万円!? 現代の蒔絵商品

古くから伝わる蒔絵の技法は現代にも活かされています。特に種類が多いのがボールペンや万年筆などの筆記用具。富士山や金魚、舞妓さんなど日本を象徴するデザインもあれば、貝殻を使って美しい輝きを放つ螺鈿細工を施したものなど、各社から様々な筆記用具が発売されています。

中には使うのを思わずためらってしまうほど、かなり高価なものも…。「PILOT」の万年筆ブランド「Namiki」から2013年に限定発売された「Namiki 勝虫」はなんと60万円(本体価格)。さらに、「セーラー万年筆」からは加賀の高蒔絵を贅沢にあしらった「木軸黒檀加賀高蒔絵万年筆(吉野山)」が100万円(本体価格)で販売されています。これほど高価なものは珍しいけれど、数万円から数十万円で購入できるお手軽(?)価格の筆記用具も販売されているので、気になる人は購入してみてはいかが?

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