「海なし県」長野があと6万年で海を手に入れる!? 全国各地の面白県境に迫る

2017.05.05

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日本を構成する47都道府県が必ず持っている「県境」。行政が管理するものなのだからさぞかし厳格に決められているのだろうと思いきや、意外な面白県境があちこちにあるようです。

上記イメージの画像出典:Takuya ASADA / IMGP0155.jpg (from Flickr, CC BY 2.0)

なぜか各地で繰り広げられる綱引きバトル

長野県と静岡県の県境には、「兵越峠」と呼ばれる峠があります。ここでは毎年10月、両県の商工会の青年部からなる精鋭部隊が綱引きで三本勝負をし、勝った方が「国境」を1メートル相手側に進出させられるという闘いが繰り広げられています。

昭和62年から始まったこの闘いは、平成28年の第30回までに信州軍(長野県)が17勝、遠州軍(静岡県)が13勝と、長野県が4メートルの領地をゲットしています。残念ながら実際の行政境とは関係のない「国境」を競い合うイベントですが、平成13年には当時の長野県知事・田中康夫氏も参加して話題になりました。

ちなみに、長野軍が6万5千年間勝ち続けると、「海なし県」長野が太平洋を手に入れることに。逆に静岡軍が9万連勝すると諏訪湖が静岡のものになるそうで、両軍ともブルドーザー相手に練習したり、綱引きの全国大会に出場したりと気合の入った練習を積んでいるようです。

なぜか綱引きで県境を変更しようという動きは各地で観られるようで、岩手県と秋田県の県境でも50センチの県境をかけて綱引きが行われています。2016年は残念ながら岩手県が国体に専念するため中止となり、現在岩手が4勝3敗と勝ち越している状態。現在は行われていないものも含めると、「福井県と石川県」「島根県と広島県」「福岡県と佐賀県」「福岡県と熊本県」など、沢山の地域で綱引き勝負が行われています。もちろんどれも実際の行政区が変わるわけではなく、モニュメントや旗を移動できるといったイベント的な要素の強いものになっています。

県境は2県だけのものじゃない!

綱引きで県境を争うイベントが多いことからも分かるように、普通県境と言ったら2県の間に引かれるもの。しかし各地には3県の県境が交わる「3県境」が存在して、足を運ぶ人も多いようです。

全国に40カ所以上あるという3県境ですが、残念ながらほとんどが山の山頂や河川上にあり、なかなか気軽に3県を行きかうことはできません。ところが群馬県、栃木県、埼玉県の県境は平地に存在するため、簡単に3県を行ったり来たりすることが可能。今年2月にはこの3県境と周辺の観光スポットを巡るスタンプラリーも開催されました。

他にも、新潟県、福島県、山形県の3県境も有名なスポット。ただ単に3県が接しているわけでなく、山形県と新潟県の県境にとても細く福島県が割り込んでいるのです。実は、山に沿って県境を決めた際に「飯豊山神社」という神社がどの県に所属するかで揉めたらしく、現在は飯豊山神社に繋がる参道と神社地域のみが福島県の土地になっています。この地域の福島の土地はものすごく細いので、福島をまたいで新潟と山形に両足を付けるなんてこともできてしまいますよ。

当たり前のように各地に存在する県境ですが、少し調べてみるとあなたの近くにも面白い県境があるかもしれません。

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