「サラリーマン川柳」や今話題の「パピプペポ川柳」…大衆を楽しませる川柳の魅力

2017.05.06

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5・7・5の17文字で作る定型詩・川柳が生まれたのは江戸時代のこと。川柳では、世の中の移り変わりや人物などを皮肉ったり、面白可笑しく表現します。現代でも盛んに詠まれている川柳は、初心者でも作りやすく親しみを持てるのが特徴。日本語の持つ響きを楽しむのにぴったりですよ。

上記イメージの画像出典:Hideto KOBAYASHI / DSC05245.jpg (from Flickr, CC BY 2.0)

俳句と川柳の違い

同じ文字数で構成されている俳句と川柳ですが、決まりごとは大きく異なります。俳句には季節を代表するものや気候にまつわる言葉「季語」を入れますが、川柳で季語を用いるという決まりはありません。そして、句を切る「や」「かな」「けり」といった切れ字を重視し文語で作る俳句に対し、川柳は口語。今の日本人が使っている話し言葉で作られることが多いのです。

また、松尾芭蕉の「古池や 蛙飛び込む 水の音」などの有名な句を見れば分かるように、俳句では自然の描写や季節に対して感じ入る心を表現。川柳は人間の暮らしや出来事、人間への思いをユーモアや皮肉を込めて詠むものなので、内容もだいぶ違いますね。

川柳の歴史

川柳の母体と言われているのが、江戸時代に誕生した「前句附(まえくづけ)」。短歌を2つに分け、「5・7・5」の前句に対しては「7・7」の附句を、「7・7」の前句には「5・7・5」の附句をつけて楽しむという文芸です。前句附は庶民の間で大流行。後に「5・7・5」の附句を1句として独立させ、鑑賞するようになったのが川柳の始まりとされています。

当時は点者(選者)が出題したお題に対して句を応募するコンテストが盛んに行われていて、点者として人気を集めていたのが「柄井川柳(からいせんりゅう)」。「川柳」とは柄井川柳の名前からとっていたんですね。

川柳は時代とともに形を変え、江戸末期には駄洒落や謎かけ、卑俗的なテーマで作る川柳である「狂句」が流行。しかし、明治時代には再び文芸としての川柳が復活し、現代に続いています。

老いも若きも楽しめる川柳

「サラリーマン川柳」や「シルバー川柳」、「トイレ川柳」など一般の人に広く作品を募り、大賞を決めるコンテストは今でもたくさん行われています。特に人気を博しているのが、1987年に始まった「サラリーマン川柳」。毎年、時事に絡めたサラリーマンの悲哀や妻に対する愚痴などを巧みに表現した句が集まります。大賞が決定した日にはニュースが流れ、「庶民の哀愁が漂っているのがいいね」「短い文字数なのに今年の流行りものを取り入れてるのがすごい」「正確に世相を反映してる!」と話題になるほど。今年も5月下旬にはベスト10が発表される予定なので、どんな句が入賞するのか楽しみですね。

そして、Twitterで最近注目を集めているのが、最後の5字を「パピプペポ」に変える「パピプペポ川柳」。Twitterには「イヤイヤ期 また始まった パピプペポ」「妻の愚痴 ヨーデルヨーデル パピプペポ」などの家族に関する句から、「勢いで 会社辞めたよ パピプペポ」といったちょっとびっくりするような句まで、バラエティに富んだ句が投稿されています。

世の中の動きや感情を自由に詠みあげる川柳。良い句を思いついたら、大賞を目指してコンテストに応募してみるのもアリかもしれませんよ。