世界の目利きが見る、メイド・イン・ジャパンの魅力とは?「コノシール・トウキョウ2017」

2017.11.23

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「メイド・イン・ジャパン」。それは今や世界的に誇るべきブランドとなっており、日本のものづくりやホスピタリティー、伝統芸能や和食、ポップカルチャー……。実に多くの日本生まれのモノ・コトが世界中で評価され、興味を持たれています。

その一方で「日本人が思う日本の良さ」と「海外の人が思う日本の良さ」に違いがあるのもまた事実。その溝を理解してこそ、プレミアムジャパンのコンセプトでもある「日本のプレミアムを世界へ」発信できるというもの。10月27日(金)日本貿易振興機構(JETRO)の主催により、日本の作り手達と海外のバイヤー達が一堂に会し、海外の目利き達が見たメイド・イン・ジャパンへの忌憚なき意見、そして作り手とバイヤーによる熱い意志交換がなされました。

 第一部会場雰囲気2

「コノシール・トウキョウ2017 海外の”目利き“たちによるパネルディスカッション」と題されたその会は、プレミアムジャパンのエグゼクティブ・コントリビューター生駒芳子がモデレーターを務め、ヨーロッパ、アメリカ、アジアと各国からセレクトショップ、ミュージアムショップ のバイヤー総勢9社(10名)が、100名を超える日本の作り手達とお互いの思いを交換する、非常に貴重なものとなりました。

各国のバイヤーの方々が日本を訪れる理由は、丁寧に、そして細部にまでこだわって作られたメイド・イン・ジャパンのものを求め、その中でも特に自国で広めたい、と思う逸品を見つけるため。私たち日本人からしても、メイド・イン・ジャパンの品はとても丁寧に作られていて、特に伝統工芸品に至っては一つ一つ手作業で完成された唯一無二のものが多い、ということは自負すべき点であり、海外の方にも知ってもらいたいところです。

 

そう思う一方で、日本人が感じる「伝統」と、海外の人が感じる「伝統」を同じ土台で、同じ価値基準で捉えて良いものでしょうか? その答えはもちろん「NO」。バイヤーの一人、台湾でカフェダイニングレストラン、セレクトショップなどを手がけるTasuku Kojiさんは「伝統」というキーワードに対して、日本人にとっての「伝統」のみならず、海外の人が「伝統」という言葉をどう理解するか? ということを考えるべきだと警鐘を鳴らします。私たち日本人が脈々と受け継ぎ、誇りを持って伝えていきたいもの。それは単純に海外の人にとっても「プレミアム」なのかというと決してそうではなく、そのためにはまず理解してもらうためにきちんとその国の言葉で説明することが必要なのかもしれません。


TATE MUSEUM

日本の製品の微に入り細に入る丁寧な仕上がりは各国のバイヤーからも高く評価されます。実にバイヤー歴30年、英国のTATE MUSEUM の購買部長である Rosey Blackmoreさんは「多くのものが美しく、ものすごく細部までこだわってる。多くの作り手がプライドを持っているのではないか。」と、メイド・イン・ジャパンへの感想を述べました。ノルウェーのアストラップミュージアムショップの調達マネージャーであるVeronique Svarstadさんはメイド・イン・ジャパンの製品に対して「シンプル、自然に優しい、純粋性がある」という点を評価し、それは日本とノルウェーの共通点であるとも指摘します。

 かくも高く評価されるメイド・イン・ジャパンですが、もちろん目利き達の指摘は冷静かつ的確。たとえば日本の製品のパッケージに記載されている商品説明が、海外ユーザーにとって親切か? などと細部にまで話は及びます。

国も違えば文化も違い、生活習慣も違う。だからこそ、一つのものに対する意見が異なるのは当然のこと。バイヤー同士がメイド・イン・ジャパンのモノに対して出すアイデアもそれぞれユニークですが、全員が口を揃えて言ったこととしては「メイド・イン・ジャパンに対するプライドを持つこと」と、「そこにストーリーがあること」。海外に日本のものを持って行くと、時にそれは価格が高くなることもあります。ただ、そこにストーリーや価格以上に納得させられるものがあればメイド・イン・ジャパンはさらに広がっていく。それはバイヤーの皆さんが後押ししてくれた事実。力強い言葉に日本の作り手の皆さんの目にも強い光が宿ります。

参加者一部含む集合写真
最後には作り手達がバイヤーとモデレーター生駒芳子を囲み、記念撮影

 モデレーターを務めた生駒芳子は会の最後に「ヒストリーではなくて本当のストーリーが大事」と述べました。今回、この10名 ものバイヤーが一堂に会したことはまさに「バイヤーサミット」状態。それぞれの生の声はグローバルの視点から日本の作り手たちにアドバイスを与え、間違いなく学びになったのではないでしょうか。この貴重な「コノシール・トウキョウ2017」での経験を糧にさらに飛躍し、素晴らしいメイド・イン・ジャパンを日本国内に、そして世界に発信する作り手が誕生することでしょう。