伝統と革新が融合する 日本のものづくりの可能性を再発見

2017.11.22

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11月3日(金)から6日(月)までの4日間、東京の丸の内で「CRAFT CROSSINGS in TOKYO」が開催されました。

 イベントの正式名称は「第34回 伝統的工芸品月間国民会議全国大会 東京大会」。「伝統的工芸品月間国民会議全国大会」を東京で開催するのは今回が初めて。4日(土)の開会式には、主催者として小池百合子東京都知事が出席し、会場の視察も行いました。

図3
開会式の模様

 「伝統的工芸品」とは、一般的によくいわれる「伝統工芸」とは違った、法律により定められたもの。色や模様やかたちが日本の文化や生活に即していることや、地域産業として根付いていること、100年以上続く技術や技法によるなど、厳格な規定が設けられています。

 そうして経済産業大臣により指定された全国各地の伝統的工芸品は、現在、225品目(平成29年1月26日現在)。それぞれに定められた作り方や原材料などに合っているかが検査され、合格した製品にのみ伝統マークの「伝統証紙」が与えられます。

 「伝統的工芸品月間国民会議全国大会」は、その伝統的工芸品を広く普及するために、毎年11月を「伝統的工芸品月間」として行っている催し。日本各地の伝統的工芸品の展示販売を初め、職人による実演や、制作体験など、まさに伝統的工芸品に間近に触れることができ、その魅力を知ることができます。

図4
日本全国の伝統的工芸品が所狭しと展示されます

図2 
会場ではライブパフォーマンスも。イベントを盛り上げます

今回の東京大会では「東京国際フォーラム」「東京ビル TOKIA」「JPタワー・KITTE」「丸ビル」の4カ所を会場に、それぞれ違ったテーマや趣向を楽しめるようにされたほか、ライブパフォーマンスやスタンプラリー、抽選会などなどが実施されました。また、小池都知事が「東京ならではの魅力を添えた大会にしたい」と述べたとおりに、「東京」や「江戸」をテーマにした展示や催しが多く行われたのが大きな特徴でした。

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左からピエール・エルメ氏、小池百合子東京都知事、「虎屋」の黒川光晴氏、「日本橋ゆかり」の野永喜三夫氏

 そして、もうひとつ。「第34回 伝統的工芸品月間国民会議全国大会 東京大会」に合わせ、「江戸東京きらりプロジェクト」の発信イベントが、丸ビルの会場内で同時開催されました。

 「江戸東京きらりプロジェクト」は、江戸東京の伝統ある技や老舗の産品などを新たな視点で磨きをかけ、東京を代表するブランドとしてその価値と魅力を発信するプロジェクト。「衣」「食」「住」の各分野があり、今回はそのうちのそれぞれの展示と、11月4日(土)には「食」を題材に、「江戸東京の食材と技」というトークセッションが開催されました。 

出演者は、「江戸東京きらりプロジェクト」の発案者である小池百合子東京都知事を司会役に、日本でも大人気のフランスのスイーツブランド「PIERRE HERMÉ PARIS」のピエール・エルメ氏と、日本を代表する老舗和菓子店「虎屋」の黒川光晴氏、という3名。

 「伝統と革新」「東京の食の魅力と可能性」「東京産の食材について」といったテーマのトークがされた後に、エルメ氏と黒川氏が、それぞれ東京の食材を使った創作スイーツを紹介します。

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モニターに映し出されたのはピエール・エルメ氏が作り上げるシュークリーム

 まず、エルメ氏の小笠原産のパッションフルーツを使ったシュークリーム。

 次に、黒川氏の滝野川ゴボウを使った花びら餅。

 さらに、ゲストとして日本料理アカデミーのメンバーである日本料理店「日本橋ゆかり」三代目の野永喜三夫氏が登場し、東京産の卵と牛乳と米を使って作った「江戸っ米(こ)ぷりん」を紹介しました。

図6
試食をする小池百合子都知事。笑みがこぼれます

 3つのスペシャルなスイーツを小池都知事、エルメ氏、黒川氏の3名が試食し、江戸東京の食の魅力を発信したのです。

 日本のものづくり、そして江戸東京の可能性をアピールしたイベントは大盛況のうちに幕を下ろしました。「伝統」という言葉をものづくり、食など様々な観点から解釈することにより、その魅力に改めて気付かされた4日間。日本の伝統を大切にしつつも、新たに発信される革新的なものやことへの期待は益々高まる一方です。