特集:『The Wonder 500™』第12回 マグネット「日本お持ち帰り」

2015.12.03

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毎日の生活に溶け込む伝統技法アイテム

江戸時代から続く伝統技術のひとつに、鏨(たがね)という工具を使った彫金があります。その工具と技術を用いて作られたのが、マグネット「日本お持ち帰り」です。

製作を手がけたのは1941年に創業した塩澤製作所。先代の塩澤幹さんは神輿の錺(かざり)職人として名を馳せ、浅草の三社神輿、深川の神輿、千葉の大原神輿などの神輿錺を手がけ、約500基もの神輿製作に携わってきました。

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伝統技法を先代から確実に継承

菊唐草、鶴、亀などをモチーフに仏閣や日用雑貨などに利用された鏨技術。日本古来の文化を表現する技術で、塩澤幹さんは1987年に墨田区登録無形文化財に認定されました。さらに、優れた技術を持ち、墨田区の産業を支える付加価値の高い製品をつくる技術者に与えられる称号“すみだマイスター”にも、1990年に認定されました。

現在、塩澤製作所で先代の後を継ぐ塩澤政子さんも2003年に同じく“すみだマイスター”に認定され、2011年には墨田区伝統的手工芸技術保持者として認定を受けています。

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機械では造れないぬくもりが表現される

日本の祭りには欠かせない神輿の飾りを作るのに、鏨は大変重宝された技術ですが、一方で現在では希少な技術ともなりました。いまその伝統的な技法を生かし、毎日の生活の中で身近に楽しんで使ってもらえるものとして「鏨で魅せる日本の美」を表現しているのが、当代の塩澤政子さんなのです。

機械では造れないぬくもりを、わずか直径3cmほどの小さなマグネットの表面に絵柄として伝えます。葛飾北斎の描いたモチーフや鳥獣戯画の図柄が鏨で打ち込まれているのです。そして、マグネットの型も鏨による手作り。1日に作り出せる生産量は限られ、製作から発送までのすべてを、職人の手作業で行われています。ものづくりに対して真摯に向き合う日本人の特性が現れているということで、The Wonder 500™ 認定されました。

 

有限会社塩澤製作所
http://tagane.jp

 

 

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