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機山洋酒工業 キザンスパークリング トラディショナルブリュット2013 「いますぐ飲みたい日本ワイン」vol.17 柳忠之

2016.02.10

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甲州はスパークリングワイン向きの品種?

日本が誇る固有品種、甲州から造られたスパークリングワインです。

フランスのシャンパーニュ騎士団からシュヴァリエの称号をいただいている手前、スパークリングワインについてはちょっとばかしうるさい私ですが、(笑)。このワインはなかなかのもの。

じつは以前から、甲州こそスパークリングワインの原料に最適な品種ではないかと考えていました。第一に香りが派手ではなく、比較的ニュートラルなこと(じつは派手に香る甲州もあるのですが、その話は別の機会に)。第二に摘み時さえ誤らなければ、十分な酸が保たれること。そして最後に糖度が上がりにくいことです。

三番目に挙げた低い糖度は、通常のスティルワインでしたらネガティヴな要素ですが、スパークリングワインの場合、必ずしもそうとは限りません。

シャンパンと同じ製法でスパークリングワインを造る場合、一旦出来上がったワインに蔗糖と酵母を加えてもう一度発酵させます。この発酵を密栓した瓶の中で行い、発生した炭酸ガスを閉じこめる行程を瓶内二次発酵と呼んでいます。瓶内二次発酵によって1〜1.5度アルコール度数が上がるので、もとの原酒は高いアルコール度数、原料ブドウからすれば高い糖度は必要ないというわけです。反対に、原酒のアルコール度数が13度もあったら、瓶内二次発酵後は14〜14.5度にもなり、重くて、爽やかさに欠けたスパークリングワインになってしまいます。

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