雪男 純米酒:「気になる日本酒」 vol.16 あおい有紀

2016.02.05

 

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来年創業300年を迎える南魚沼の老舗酒蔵

新潟県は、言わずと知れた酒どころのひとつ。なかでも最高級のコシヒカリを栽培する地域として有名な南魚沼の自然に恵まれた地で、1717年より蔵を構え、絶えることなく日本酒を造り続けてきたのが青木酒造。昨年12代当主に就任したのは、青木貴史氏(43)です。

先代には娘しかおらず、その孫である彼があとを継ぐことになりました。生まれも育ちも東京で、慶応大学在学中に先代が亡くなり、何も分からないまま蔵のある南魚沼市塩沢に住むことに。まずはお客様に顔を覚えて頂くため配送を手伝い、翌年は杜氏の後ろについて、酒造りも覚えました。今やすっかり青木酒造の顔として、地元をはじめ他地域にも勢力的に活動を広げています。

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12代当主、青木貴史氏

醸造責任者は、越後杜氏の今井 隆博氏。「にいがたの名工」にも表彰された、新保英博杜氏のもとで20年以上造りに携わり、その伝統の技を酒造りに活かしています。「鶴齢」がメインの銘柄で、淡麗旨口の味わいが特徴。歴史をたどれば、雪国では冬場、新鮮な魚や野菜が手に入らず、保存の効く干した物や漬けた物が多く食べられていました。また、魚沼のほとんどの方々が農家なので、肉体労働には塩がつきものということもあり、雪国のちょっとしょっぱい味付けに合う「淡麗旨口」の酒がコンセプトとなっています。

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