グルメ

中央葡萄酒 グレイス カベルネ・フラン2013「いますぐ飲みたい日本ワイン」 vol.19 柳忠之

2016.02.24

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ピーマンもゴボウも今は昔のカベルネ・フラン

カベルネ・フランと聞いてワイン通が真っ先に思い浮かべるワインは、サンテミリオンのトップ・シャトー、シャトー・シュヴァル・ブラン。サンテミリオンでも珍しい砂礫質の土壌で栽培されたカベルネ・フランから、フレグラントでじつにエレガントなスタイルの赤ワインが生み出されます。

その一方、カベルネ・フランから造られたワインの中には、ピーマンやゴボウのフレーバーのするものも少なくありませんでした。とくにロワール地方のシノンやブルグイユといったワインに多く見られた、青っぽかったり、土っぽかったりするフレーバーは、以前は品種の特性香と考えられていましたが、今では未熟な状態で収穫されたカベルネ・フランに見られる、ネガティヴな香りとみなされています。

ところが最近ではシノンやブルグイユでもピーマンやゴボウの香りがするワインは少なくなってきました。地球温暖化によって冷涼なこの地方でもよく熟するようになったうえ、栽培家も完熟を待ってから収穫するようになったからでしょう。

 

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