大塚のおにぎり専門店『ぼんご』:「お米が主役」vol.22 柏木智帆

2016.03.29

 


米粒が口の中でほろほろほどける「握らない」おにぎり

JR大塚駅から徒歩3分。1960年に創業してから半世紀以上にわたって愛されているおにぎり専門店「ぼんご」があります。「おにぎり ぼんご」と大きく書かれた白い看板が目立つ店の前に、たびたび行列ができる人気ぶりです。

席はL字カウンターのみ。特に土曜日の開店後はあっという間に満席になり、カウンターでおにぎりを食べている人の背後には、席が空くのを待っている人、テイクアウトのおにぎりを待っている人で店内はごった返します。

カウンターに座ると目の前のガラスケースに、佃煮の茶色、紅生姜の赤色、鮭マヨネーズのピンク色、ウニクラゲのオレンジ色、ふきみその緑色と、彩り豊かな具がずらり。カウンターの中では、おにぎりが早業で次々とつくられていきます。

「ぼんご」のおにぎりの特徴は、「握らない」こと。おにぎり型の木枠にごはんを詰めた後にたっぷりの具を詰め、さらにごはんを詰めたら、さっと手のひらで触れて形をわずかに整えるだけ。最期にぱりぱりの海苔を巻くことで、おにぎりの形をとどめます。だからこそ、口に入れると米粒がほろほろとほどけていき、1粒1粒の食感を楽しめるのです。

もう1つの特徴は「どこを食べても具が出てくる」こと。まるで、話題の「おにぎらず」のように、常に具材とごはんの融合を楽しむことができるおにぎりです。

 

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