Chikuha N(チクハ エヌ) 竹葉 特別純米 火入れ:「気になる日本酒」 vol.29 あおい有紀

2016.05.24

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「能登に恋した学生が、日本酒を造りました」

里山里海の維持に繋げようと3年前に立ち上がったNプロジェクト。石川県内の大学生、能登の若手農家、そして能登の若手蔵元の三者がタッグを組み、耕作放棄地の開梱、水路の掃除、田植え、稲刈り、精米、酒造り、ラベル作りまで一連の作業を特に大学生が主体となり、日本酒を造っています。

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このプロジェクトの発起人のひとりが、石川県鳳珠郡、奥能登にある数馬酒造の現在5代当主にあたる、数馬嘉一郎社長(29)。明治2年創業、それ以前は醤油を造っていましたが、醤油の仕込み水が日本酒に適している事が分かり、日本酒「竹葉」を造るようになったといいます。数馬社長は玉川大学経営学部卒業後、都内にあるコンサルティング会社で1年半ほど勤務し、24歳で酒蔵に戻ってきました。帰郷後、なんと5ヶ月で代表取締役に就任し経営に従事するという、当時日本酒業界で史上最年少の若社長として奮闘します。

「まったく業界のことが分からず、経営はもちろん、お酒のことも分からない状態からのスタートで、戸惑いすら認知出来ない状態でした(笑)」という数馬社長。

実際にこれまで大変なことも色々ありすぎて思い出せないほどだったと言いますが、「振り返ると不思議なタイミングやご縁が次々と繋がり、本当に色んな方に助けて頂いてばかり。運が良かった部分も多いですね。色んな壁にぶち当たったので、今では『どんな困難であろうと必ず乗り越えられる』という自信は強くあります」と、まだ20代ながら経営者としての様々な経験を通じ、しっかりとビジョンを持って蔵を支えています。

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