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ソガ・ペール・エ・フィス・メトッド・エロネ・ピノ・ノワール・クレレ・ド・ノワール・ブリュット・ノン・ドゼ:「いますぐ飲みたい日本ワイン」 vol. 31 柳 忠之

2016.06.01

 

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日本ワインの火付け役、ウスケボーイズ

ウスケボーイズをご存知ですか?

「ウスケボーイズ/日本ワインの革命児たち」というノンフィクション作品が小学館から刊行されているので、名前だけは聞いたことがある…という方もいらっしゃることでしょう。メルシャン勝沼ワイナリー(現シャトー・メルシャン)元工場長にして著述家の故麻井宇介(本名・浅井昭吾)さんから薫陶を受けた、3人の(当時は)若手醸造家をウスケボーイズといいます。

今や押しも押されぬ存在となったウスケボーイズは、岡本英史さん、城戸亜紀人さん、曽我彰彦さんの3人。「あれ?曽我さんって前回登場しましたよね?」とお気づきの方、鋭い。前回の曽我さんは貴彦さんといって次男。長男の彰彦さんは山梨大学大学院ワイン研究センターを出てから渡仏し、帰国後、実家のワイナリーを継がれました。

日本ワインがこれほどのブームになる以前は、毎年、ダイレクトメールが送られて来て、興味を引いたワインを買うことが出来たのですが、今はもう無理。引く手数多で、日本ではもっとも入手が難しいカルトワイナリーのひとつになっています。

赤身のお肉と合わせたいスパークリング

そんな「小布施ワイナリー」のワインですが、懇意にしているワインショップから、1本だけなら…との条件付きで手に入れることが出来ました。「ソガ・ペール・エ・フィス・メトッド・エロネ・ピノ・ノワール・クレレ・ド・ノワール・ブリュット・ノン・ドゼ」(名前なが!)

メトッド・エロネ=「邪道」と自虐的なネーミングが付いていますが、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵で醸造したスパークリングワイン。グラスに注いだら泡まで赤く染まるロゼです。裏ラベルを読むと、「当初ロゼ・ド・ノワールと呼ぶ予定でしたが、“私はロゼなどではない!赤だ”というワインの声が聞こえたため」、クレレとしたとか(笑)。クレレとはしばしばボルドーで造られる色の濃いロゼのこと。澱抜き後まったく糖分の添加をしていない(=ノンドゼ)、キリキリの辛口仕上げです。

原酒は長野のピノ・ノワールを2週間醸し発酵したうえ樽熟成。そのままスティルのピノ・ノワールにすればいいのに…と外野は思うものの、あえてスパークリングワインに仕上げたのは、何か理由があったのでしょう。

フローラルなアロマの中に紅茶や腐葉土のような複雑なニュアンスが潜み、アタックは柔らかく、後口に感じられるホロ苦いタンニンが食べ物を誘います。

汗ばむ陽気が本番を迎えると、夏バテ対策に焼肉。でも重い赤ワインは飲みづらい…なんて場面も多いはず。そのような状況にぴったりのスパークリングワインかもしれません。

 

5500円(アサヒヤワインセラーでの税抜き価格)/小布施ワイナリーhttp://www.obusewinery.com/

取材・文/柳 忠之

 

【柳忠之の〈いますぐ飲みたい日本ワイン〉】一覧記事はこちら

http://www.premium-j.jp/tadayuki-yanagi/

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