原茂ワイン・ハラモ甲州シュール・リー2014:「いますぐ飲みたい日本ワイン」 vol. 41 柳 忠之

2016.08.10

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古民家を改装したカフェが人気のワイナリー

日本ワインのよいところは気軽にワイナリーを訪ね、造り手の話をじかに聞けるところ。とはいえ、カリフォルニアやオーストラリアに比べると、受け入れ態勢の不十分なワイナリーが少なくありません。その点、昔から訪問客が楽しめるよう努めてきたのが、勝沼の原茂ワインです。

いかにも勝沼らしいブドウ棚に覆われた中庭。築140年を越える切妻造りの古民家は、1階がテイスティングカウンター、2階がカフェ「カーサ・ダ・ノーマ」になっています。グラス使用料として300円を支払えば、ショップで購入したワインを即、このカフェで楽しめるんですね。

地元のベーカリー「パンテーブル」で作られた自然酵母のパン。それに地元の新鮮な野菜や自家製ソーセージなどがワンプレートにのった「パンの気まぐれブランチ」は人気メニュー。けっこうボリューミーで、男性でもお腹いっぱいになります。

品質にぶれのない甲州シュール・リー

このワイナリーで人気のアイテムといえば、勝沼でも希少品種のアジロン・ダックから造られた「アジロン」。ただし、北米系品種特有のフレーバーは好き嫌いの分かれるところ。私の一押しはむしろ、品質にぶれのない「ハラモ甲州シュール・リー」です。

シュール・リーについては以前にもご説明したと思いますが、発酵後、役目を終えた酵母(=澱)を取り除かず、しばらくの間ワインと接触させておくことで、ワインに厚みを与える醸造法。このワインは5ヶ月間のシュール・リーが施されています。

色調は深みのある麦わら色。柑橘系の爽やかな香りとともに、熟れた洋梨やすり下ろしたリンゴのニュアンスがあり、口に含むとふくよかでボディがあります。新鮮な野菜にも、生の魚介類にも、鶏肉や豚肉でもいけそうな、オールマイティーな味わい。お値段もリーズナブルですし、常備しておくと何かと重宝しそう。

ぜひ一度、勝沼のワイナリーで味わってみてはいかがでしょうか。

1847円(税込)/原茂ワイン http://www.haramo.com

取材・文/柳 忠之

【柳忠之の〈いますぐ飲みたい日本ワイン〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/tadayuki-yanagi/

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