山燕庵の「コシヒカリアモーレ」:「お米が主役」 vol.42 柏木智帆

2016.08.23

 

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冷めてもおいしい 「愛」が詰まったお米

日本人に一番なじみ深いと言っても過言ではない「コシヒカリ」。でも、福島県の農業生産法人「山燕庵」が石川県能登半島の田んぼでつくったコシヒカリは、「コシヒカリアモーレ」というちょっと変わった名前のお米を販売しています。

名付け親は、西武百貨店のメインコピーライターとして数多くの作品を手掛けた日暮真三さん。

情熱を込めてお米をつくっているということ。そして、当初は、このお米のテーマカラーがイタリア・フェラーリ社の“フェラーリ・レッド”だったことから、イタリア語で「愛」「恋」「愛する人」などを意味する「アモーレ」に決まったそう。今年7月にサッカー日本代表の長友佑都選手が、恋人との熱愛が発覚した際に「僕のアモーレ」と発言して以来、ホームページへのアクセス数が50倍になったというエピソードも。

お米をといだ時点ですでに輝きを放っているアモーレ。程よい粘りで、さらりとしながらも旨みがある上品な味わいです。そして、つやつやとした見た目を裏切らない滑らかな舌触り。同社代表取締役の杉原晋一さんによると、「冷めてから本領を発揮する」そうで、おむすびやお弁当にもおすすめのお米です。

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自然の本質的な大切さを伝える「深呼吸農法」

そんなアモーレは「深呼吸農法」で育てられています。深呼吸農法は、山燕庵のコンセプトワードなのだと杉原さんは言います。

「太陽があり、大地があり、水と風があり、動植物がいて、目に見えない細菌たちの存在があって、初めて人は食べものを口にすることができます。でも、現代社会ではあくせく働いているうちに、こうした当たり前のことをすっかりと忘れて、食べものはお金で買えば手に入るものという思考に陥りがちです」

都会を中心とした生活スタイルで、忙しなく過ぎてゆく日々。その中で、山燕庵が伝えたいのは、深呼吸の大切さです。化学肥料や農薬を使わずに、完熟堆肥や無化学肥料で自然循環型農法を実践。作物だけでなく、土壌や周辺環境の環境にまで配慮しているのです。

「自然の本質的な大切さを、食を通じて伝えたい」。それが、山燕庵のコンセプト。深呼吸農法という名称には、山燕庵が農業生産に込めた思いが詰まっています。

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