【都内某所】ぼぶ寿司:「食の王道」vol.47 広川道助

2016.10.06

完全紹介制、店名・場所公表不可
通称「ぼぶ寿司」が今だから流行る理由

rd850_1都内某所にある「ぼぶ寿司」って、ご存知ですか?

寿司屋の正式な名称ではありません。都市伝説によると、ブロガーとして有名な「ぼぶ」さんが発見した寿司屋なんだとか。

「店名、場所名、店の外観写真公表不可」ながら、美味しい酒肴と握りが飲み放題、持込可でリーズナブルに楽しめる寿司屋として、口コミだけで食いしん坊のあいだに流布されてきた紹介制の寿司屋です。

検索で「ぼぶ寿司」といれれば、多数のレビューが出ますが、みなさん、約束は守っています(破れば出禁になる恐れがあるからでしょう)。

私も何度かお誘いをいただいたことがありましたが日程が合わず、某日ついにうかがうこととなりました。

都心から電車を利用して30分程度、駅からは歩いていける場所にありますが、店の外観はきわめて普通の寿司屋です。中にはガラスケースとカウンター、そしてテーブルがふたつ。なんの変哲もありません。

ところが出される酒肴が楽しいのです。

rd850_2 rd850_3 rd850_4 rd850_5青森から直送の生白魚、松茸を巻いた秋刀魚、新いくらがたっぷりとかかった北海道の天然ホタテ、ちょうどいい大きさの新子、通風持ちにはとても食べられないような八寸など、主人の仕込み時間は半端じゃないだろうと思わせます。

「このまま食べ続けたら握りが入らない」と思い始めたところで、握りに変わりました。

rd850_6本マグロを部位をかえて数種類。その後、白身、貝と続きます。握りのかたちは、都心の洗練された店とは違いますし、酢飯の量も最近の流行から比べれば多い。

ただ、逆に言えば最初に感じた店の雰囲気に似合っています。

このあたりで大将のエネルギー補給のピッチが早くなってきました。それと同時におしゃべりもとまらなくなります。

大将の話によれば、東北出身でこの地に店を構えて数十年。名付け親のぼぶさんは昔からの常連だったそうです。

店も以前は普通の街の寿司屋でしたが、評判が上がるにつれ、大将の仕入れもヒートアップし、いいものを入れるようになった。握りも初期はもっと酢飯の量が多くて、2貫ずつだったのが、いつしか1寛ずつ多種類を出すように変わってきたそうです。

 

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