グルメ

エチュード・ルバイヤート2014:「いますぐ飲みたい日本ワイン」vol. 47 柳 忠之

2016.10.26

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日本のスパークリングワインも百花繚乱

日本ワインにも泡物、いわゆるスパークリングワインが多く見られるようになりました。

ひとくちでスパークリングワインといっても、使われるブドウ品種や製法によってさまざま。最近はもっともお手軽で安価にできる炭酸ガス注入式(文字どおり炭酸ガスを吹き込むだけ)でも、キメの細かな泡が立つようになりましたが、飲みごたえは今ひとつ。瓶内二次発酵の伝統的製法にはかないません。

ただ伝統的製法は手間がかかります。一本一本、ワインと一緒に酵母とリキュールを詰め、ボトルの中で再度発酵させなければなりません。こうして炭酸ガスをボトル内に閉じ込めた後、しばらく澱と一緒に寝かせて味わいに奥行きや深みを与えます。

熟成が済んだら今度は澱抜き。これまた一本一本、手回ししながら瓶口に澱を集めて冷却し、澱を取り除かなければなりません。

シャンパンが高価なのは、このような手間に加えて、原料ブドウの高さと販促にお金がかかるからですが、手間はかかるし熟成中のボトルは嵩張るしで、日本のワイナリーでも安く売りたくはないでしょう。ところが……。

これで3,000円ちょいは安すぎる!

伝統的製法なのに3,000円ちょいで購入可能なスパークリングワインがありました。しかもブドウ品種はシャルドネが主体。ルバイヤートワインの「エチュード」です。

スパークリングワインはフレッシュな酸味が必要ですから、シャルドネを早めに摘み取り酸をキープ。これをまるでクリュッグのようにオークの小樽で発酵、約5ヶ月間熟成させました。熟成中はバトナージュといって、樽の中に沈んだ澱を掻き混ぜ、ワインに厚みを与えています。

こうして出来た原酒を瓶に詰めて二次発酵。14年ヴィンテージで今年4月に澱抜きされていますから、瓶内熟成期間はほぼ1年でしょうか。面白いのはプティヴェルドが看板のルバイヤートらしく、黒ブドウのプティヴェルドを白ワインに仕立てた原酒も少量ブレンドされていることです。

さて、いざ開けてみると、正直、シャンパンにはうるさい私でも唸ってしまうほどの出来栄え。気泡はとてもキメ細かく、泡立ちもクリーミー。香ばしいトースト香がゴージャスに訴えかけます。敢えて早摘みしただけあって酸味のバランスもよくとれ、ふくよかさとエレガントさがうまく調和しています。

エチュードはフランス語で「研究」とか「練習」という意味ですが、いやいやどうして、なかなかの完成形。このスパークリングワインが3,024円とは、じつにお値打ちですね。

 

3,024円(税抜)/ルバイヤートワイン 
http://www.rubaiyat.jp/

取材・文/柳 忠之

【柳忠之の〈いますぐ飲みたい日本ワイン〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/tadayuki-yanagi/

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