グルメ

かつおだしと塩を楽しむ:「本日もいい塩梅」vol.27 青山志穂

2016.11.11

Salt on spoon

塩にはうまみ増強効果がある

塩は調味において非常に重要な役割を果たします。それは、うまみの増強作用塩が適量入ることによって、食材のうまみが引きだされ、濃厚に感じることができます。そのため、塩分量を極端に減らしたり無塩で調理した料理は、ほかのうまみ成分や酸味・甘味などを加えて味を重ねたり、香りで補わないと、味気なく感じてしまいがちです。

もちろん、使わなさ過ぎても、使いすぎてもダメ。かつて徳川家康が「一番うまいもの・まずいものはなにか」と側近に尋ねた際に、「両方とも塩にございます」と答えて家康を感心させたという逸話が残っているほど、塩加減は繊細なもの。食材や、その日の体調に合わせて、適量を使うことが重要です。

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かつおだしにひとつまみの塩を入れる

塩ありと塩なし、そのうまみの強さの違いがわかりやすいのが「かつおだし」です。枯れ節の場合は発酵過程によりうまみが濃厚に、荒節の場合は香りが強くなりますが、どちらもイノシン酸由来のうまみを感じることができます。

塩のうまみ増強作用を体感するには、まずかつおだしを取って、そのまま味わったあと、塩を入れてよく混ぜ、ふたたび味わってみましょう。ぼんやりとかすんでいるようだったかつおだしの味の輪郭が明確になり、うまみを濃厚に感じるのではないでしょうか。汁物としてそのまま頂く場合には、塩分濃度は約0.6%が適量と言えます。かつおだし200mlに対して、塩ひとつまみ(親指と人差し指と中指でつまむ・約1.2g程度)です。

そしてもちろん、塩の味は1つ1つ違いますので、どのような塩を入れるかによって、最終的なだしの味が変わってきます。

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