グルメ

「食の王道」vol.53

【東京 浅草】食事処 酒肴 浅草水口: グルメキュレーター 広川道助

2016.11.17

真昼間から浅草らしい大衆飲み屋で一杯
「水口食堂」は地元客でにぎわう穴場

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もう3、4年前でしょうか。上野のあたりでパーティがあって「もう一軒行きますか」という声に付いていったのが「食事処 酒肴 浅草水口」、通称・水口食堂との出会いでした。

食堂といわれるとおり、メニューには刺身からとんかつ、ししゃも、ハンバーグ、ナポリタンまで100種類以上あり、すでに酒が入ってタガが外れた我々のどんな要求にもこたえてくれる店だったのです。

今回は、ひさしぶりに真昼間から出かけました。店の前でショーケースのメニューをチェックしていたら、早くも赤ら顔のご婦人団体が出てきました。

昭和25年の創業で、場所はかつての浅草六区の路地、JRAの馬券売り場の近くということもあって、午前中から客はひっきりなし。1階はテーブル席のみで40席ほど、2階には入れ込みの座敷もあってトータルで50席ほどでしょうか。

冠婚葬祭の帰りの団体客や近所の常連など地元の客が多いようで、すぐ裏にある、通りまでテーブルを出して客を呼び寄せる店がずらりと並ぶ「ホッピー横丁」が観光客中心なのとは正反対です。

まずはビールを頼んでメニューを点検します。瓶ビールにサッポロの赤星(ラガー)があるのに感激。わざわざ指定しなければ来ないビールですから、実はなかなかこだわりのある店なのですね。

店の表に貼ってあった「旬の味 カキフライ」は頼まなきゃ、名物「いり豚」も落とせません。というわけで、酒肴を数品頼んでスタートです。

隣のご婦人は「アジフライ定食」を食べていますが、味噌汁があさりとは嬉しいですね。生ビールをどんどんお替りしている壁際のカップルはすでにかなりボルテージが上がっている模様。だれもが思い思いのものを頼めるのが、水口食堂のいいところだし、下町の味わいだなあ。

 

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