「お米が主役」 vol.60

「会津春泥」の自然栽培米:お米キュレーター 柏木智帆

2017.01.10

(3)IMG_1730写真(上)/ 左から高階博利さん、長谷川純一さん、長尾好章さん、土屋直史さん

(4)IMG_9096写真(上)/ 土屋さんの田んぼは磐梯山の裾野まで望む抜群の景観

個性豊かな4人がつくる体に染み渡るお米

当初は、高階博利さん、長谷川純一さん、長尾好章さんの3人で結成。2015年になって、当時31歳の若手農家、土屋直史さんが加わり、平均年齢が一気に若返りました。

兼業農家、専業農家、有機農業の先駆者、有機農業の支援者、伝統野菜の継承者、中高年、若者と、さまざまな背景や立場の4人。共通するのは、会津若松の地で、それぞれの信念のもと、自然栽培を実践し続けているということです。

「同じ会津米といっても稲の姿も生産者の思いも違います」と話すのは、最年長の長尾さん。「できれば、田んぼを見にきてもらって、食べたいと感じる田んぼのお米を選んでほしいですね」。25年前からコシヒカリの有機栽培を続けてきて、10年前から徐々に自然栽培に移行してきました。

自然のリズムに合わせながら栽培を続ける長尾さんの田んぼでは、ピンク色や白色、薄紫色の花と稲との競演も見られます。

「農業は最強の自然破壊だと思っています。だから、少しでも生態系に順応した農業がしたいなと。自然栽培ならば、それを目指せると思いました」。そう話すのは、最年少の土屋さん。6年前から有機栽培のお米づくりを始め、3年前から自然栽培も始めました。

「日本はもともと八百万の神の国です。稲だけを見て草を抑えるのではなく、稲と草とが共存共栄してバランスをとる環境をつくりたい。それに一番近いのが自然栽培だと思っています。ビオトープにしては米の育ちがいいなあという田んぼを目指しています」

(5)20161215写真(上)/ 自然栽培の「五百万石」玄米

自然栽培の酒米「五百万石」で純米酒も

グループでは、2015年からは「会津娘」のブランドで知られる高橋庄作酒造店(会津若松市)と協力。生産した自然栽培の酒米「五百万石」を使って純米酒の製造・販売も始めました。人気を集めてすぐに完売したため、2016年は五百万石の生産を増量。新酒は2017年2月に販売予定です。

自然栽培という共通点で繋がった農家たち。個性豊かなメンバーが、それぞれの特技や強みを生かし合い、補い合うことで、泥から美しい花が咲き始めています。春はきっと、すぐそこまで近づいています。

 

■お問い合わせ
販売者:会津春泥
商品名:贈答用900g(コシヒカリ、亀の尾)各1,500円、贈答用詰合せ300g×3包1,500円、家庭用自然栽培米(コシヒカリ、亀の尾・玄米も選択可)1kg900円、自然栽培米(五百万石)使用 会津娘 芳醇純米酒720ml 1,800円(新酒2月発売予定)※いずれも税込・送料別 
住所:福島県会津若松市城東町3-10
電話:0242-29-0707

会津春泥Facebookページ
https://www.facebook.com/aizushundei/?fref=ts

写真提供:会津春泥(1、3枚目)

 

取材・文/柏木智帆

【柏木智帆の〈お米が主役〉】一覧記事はこちら
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 《プロフィール》

柏木智帆

フリーランスライター。元神奈川新聞記者。お米とお米文化の普及拡大を目指して取材活動をする中、生産の現場に立つために8年勤めた新聞社を退職。2年にわたって千葉県で無農薬米をつくりながらおむすびのケータリング屋を運営。2014年秋からは消費や販売に重点を置くため都内に拠点を移して「お米を中心とした日本の食文化の再興」と「お米の消費アップ」をライフワークに活動。神奈川新聞契約ライター。「日常茶飯」をテーマにお米とお茶のお取り寄せサイト「和むすび」(http://www.wa-musubi.jp)を運営