「いますぐ飲みたい日本ワイン」vol. 55

グレイス・エクストラ・ブリュット2012:ワインキュレーター 柳 忠之

2016.12.21

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海外で高い評価を受けるグレイスワイン

先日、グレイスのグリド甲州がデカンター・アジア・ワイン・アワードでプラチナ賞を獲得したばかりか、最高賞のベスト・イン・ショーにも選ばれたことをお知らせしたばかりですが、またしてもグレイスが快挙を成し遂げました。デカンター本誌の企画「The Most Exciting Wines of 2016」において、グレイス甲州プライベート・リザーヴ2015がトップ50の1本に選ばれたそうです。

じつはグレイス、今年の6月にもデカンター・ワールド・ワイン・アワードで高い評価を得ていて、スパークリングワインの「グレイス・エクストラ・ブリュット2011」がプラチナ賞、ならびにベストアジア賞を受賞しています。これは試さねば……と思ったら、時すでに遅くすでに完売で、悔しい思いをしておりました。

待てば海路の日和あり。面白そうな日本ワインはないかといつものとおりネットショップを徘徊していたところ、グレイス・エクストラ・ブリュットの新ヴィンテージとなる2012年を発見。今度は売り切れる前にゲットできたというわけです。

お正月にぴったりの、エレガントで旨味ののった本格的スパークリング

醸造はもちろん、勝沼のマドンナ、三澤彩奈さん。チャレンジ精神旺盛な彩奈さんが、シャンパーニュと同じ伝統的製法でスパークリングワインを初めて造ったのは2008年のことでした。

明野の三澤農場で栽培されているシャルドネとピノ・ノワールを瓶内二次発酵。19ヶ月間の瓶熟成を施しました。じつは彩奈さん、このスパークリングワインをお父さんに内緒で仕込んだのだとか。シャンパーニュのクリュッグで、先代のアンリとレミの兄弟が父親に秘密でロゼを造ったというエピソードが思い出されます。

しかし、簡単には満足しない彩奈さん。長期熟成に耐え得るスパークリングワインを目指し、タスマニアやシャンパーニュで研修。翌09年からはシャルドネ生一本のブラン・ド・ブランにし、10年以降は瓶熟期間を36ヶ月まで延ばします。たしかに単一ヴィンテージのシャンパーニュは、法律で36ヶ月の瓶熟が定められていますからね。

さて、2012年のグレイス・エクストラ・ブリュットですが、グラスに注ぐと、そのキメの細かな気泡に感動です。シャンパーニュの造り手は、熟成期間と泡の細かさには相関関係などないと断言するのですが、やはり熟成期間の長いスパークリングワインほど泡がキメ細かい気がします。

香りは青リンゴやライムといったフレッシュで爽やかなアロマに、澱との熟成からくる香ばしいイースト香。焼きたての食パンを思わせます。ピュアで生き生きとした酸味をもち、タイトで締まりのあるボディ。繊細でエレガントなブラン・ド・ブランですね。

酵母由来の旨味も手伝い、上品なお出汁との相性もよさそう。お正月にぴったりのスパークリングワインです。

7560円(税込・カーヴ・ド・リラックスでの通販価格)/中央葡萄酒 
http://www.grace-wine.com/index.html

 

【柳忠之の〈いますぐ飲みたい日本ワイン〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/tadayuki-yanagi/

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