グルメ

「本日もいい塩梅」 vol.37

製塩所訪問記~高知県その3・海一粒~:ソルトコーディネーター 青山志穂

2017.01.20

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地元のみんなで集まって作る

高知県黒潮町の熊野浦地区。みかん畑を横目に見ながら山道を海のほうへと下っていく途中にあるのが、今回ご紹介する「海一粒」を生産する企業組合ソルトビーの建物です。

2000年に、「地元の女性の力を活かしたものづくりをしよう」ということで、商工会女性部の4名によって始まった塩づくり。前回ご紹介した「土佐の塩丸」の吉田かずみさんも創始者の1人に名を連ねています。とはいえ塩づくりは力仕事も伴う重労働。現在では男性も参加しており、年齢50代~70代の従業員5名が2人1組体制で塩づくりを行っています。ブルーのネットが印象的なネット式塩田に海水をかけ流し、その後、結晶ハウス内の箱の中で結晶させていきます。太陽と風の力のみで生産されるため、年間約4万tほどと、その収穫量は多くはありません。

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清潔な工房、丁寧な手作業から生まれる塩

塩づくりの作業の中心を担うのは、今年76歳になる渡辺春芳さん含む男性3名。女性陣は主に検品や梱包などの作業を担っています。この日工房を案内してくれた渡辺さんは、3日に1回の休み以外は、朝6時50分には工房にきて昼頃まで塩の面倒を見るという日々が、もう10年も続いているそうです。

夏場の結晶ハウス内は、温度60℃~70℃にも達するため、その中での作業はとても過酷です。ハウスに入って5分もすれば、下着まで汗でびっしょりになるほど。しかし、毎日撹拌をしないと口当たりの悪い塩ができてしまったり、カルシウムが結晶箱に付着したりしてしまうため、ヘラを使って丁寧に撹拌をしながら育てていきます。

収穫された塩は、女性陣の手によって検品して異物を除去し、梱包されます。

結晶ハウスも検品作業場も非常に清潔に保たれており、ゴミの混入はほとんどありませんが、万全を期して丁寧な作業が行われています。

 

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