グルメ

「本日もいい塩梅」 vol.39

製塩所訪問記~福島県・会津山塩②~:ソルトコーディネーター 青山志穂

2017.02.03

rd850_Sio39-01

米沢街道の宿場町として会津を支えた名湯

「おいしい」

それがこの温泉を舐めた時の第一声です。それは、この温泉には人間の体液と同じくらいの濃さの塩分が含まれている塩化物強食塩泉だから。(飲用ではありません)今から約2300万年前から500万年前の新第三期中新世に形成されたグリーンタフ層に由来する塩分が、お湯に適度な塩分を与えています。

神経・筋肉・関節痛、五十肩運動麻痺、関節のこだわり、うちみ、くじき、慢性消火器病、痔疾、冷え性、病後回復期の疲労回復などに効能があるとのことで、きっと江戸時代に米沢街道を歩いてきた旅人もこのお湯に浸かって疲れた身体を癒していたのだなあと、ふと想いを馳せてしまいます。

そして、前回ご紹介した通り、この温泉を原料にして生産されるのが、「会津山塩」です。

rd850_Sio39-02
ほっこり滋味深い味わい

「会津山塩」は、海水塩でもなく、岩塩でもなく、世界的にも珍しい地下塩水塩です。100g中の食塩相当量は78gと非常に低く、そのぶん、ナトリウム以外のマグネシウムやカリウム、カルシウムといったミネラルが多く含まれています。そのため、しょっぱさはまろやかでなめらか。ほのかな甘味すら感じることができます。そして、強めの鉄のような酸味があり、味に厚みを持たせてくれるよい意味での雑味のおかげで全体的にふくよかで、最後に心地よい苦味がすーっと消えていきます。うまみが濃いタイプの塩ではないので、食材にうまみを付加するというよりは、上手に縁の下の力持ちになって、食材の特徴を全面に引き出してくれます。特に、身の歯ごたえがあるような地鶏や馬刺しなどの肉類、または焼いた川魚との相性は抜群です。

 

次ページ《地元で愛される地域の誇り》

KEY WORD

Area