グルメ

原宿 小池精米店『Feeling』:「お米が主役」vol.02 柏木智帆

2015.11.11

 

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五ツ星のお米マイスターがブレンドする5種の味

モカやキリマンジャロ、ブルーマウンテンなど、気分に合わせてコーヒー豆の種類を選べる喫茶店は街中でよく見かけます。数種類のコーヒー豆をブレンドした「ブレンドコーヒー」は、多くのレストランやカフェ、オフィスなどで当たり前のように飲まれています。

しかし、お米となると、「今夜のおかずは何にしよう」と考える人はいても、「今夜のお米は何の品種にしよう」と考える人はほとんどいません。さまざまな品種を混ぜる「ブレンド米」を楽しむ人は皆無に近いのではないでしょうか。

そこで、「お米を楽しんでもらうためのきっかけに」と、人と食をデザインするクリエイティブチーム「honshoku」がプロデュースしたのが、気分に合わせて選べるブレンド米「Feeling」。お米のブレンダーは、東京・原宿で唯一の米屋「小池精米店」三代目で、お米マイスター五ツ星の小池理雄さん。「HAPPY TIME」、「PICNIC」、「OCEAN BREZZE」、「FOREST」、「SPIRIT」の5種類を展開しています。

「恋しているあなたに」おすすめのブレンド米は、「HAPPY TIME 」。岡山県産きぬむすめと北海道産ゆめぴりかをブレンド。「きぬむすめの爽やかな甘さ、透き通るような甘さで恋の甘酸っぱさを意識しました」と小池さん。

「楽しい気分のあなたに」は、高知県産にこまると山形県産つや姫をブレンドした「PICNIC」。口の中で一粒一粒を感じられ、噛み締めると口の中で弾けるような食感。スキップしたくなるような浮きだった気分を表現しています。

「リフレッシュしたいあなたに」は、「OCEAN BREEZE」。小池さんがイメージしたのは「吹き抜ける爽やかな風の中に海のような湿った感じ」。粘りが弱くて香りに特徴がある佐賀県産さがびよりと三重県産結びの神をセレクト。「単に硬めなだけではなく噛み締めると旨みと甘味が残るブレンド米です」。

「ストレスがたまっているあなたに」は、山形県産のコシヒカリとひとめぼれをブレンドした「FOREST」。小池さんは「ストレス解消にはまず深呼吸」と考え、「深く香りを楽しめるようなお米」を選んでいます。

「頑張っているあなたに」は「SPIRIT」。宮崎県産ヒノヒカリと茨城県産ミルキークイーンで、「強さを意識して、粒が立ちながらも粘りの強いブレンド米に仕上げました」と小池さん。「ふわりとした食感で甘味の立ち上がりが早く、飲み込んだ後でも喉の奥から甘味が戻ってくるほどの強烈さです」。

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お米のありがたさやおいしさに気づいて欲しい

「まだ誰もやったことがないブレンド米の楽しみ方」を模索していたhonshokuが気分に合わせて選ぶブレンド米を生み出したヒントは、なんと入浴剤でした。

「入浴剤はその日の気分によって香りを選びます。一方で、お米の場合はコシヒカリやササニシキなど品種で選ぶためには知識や情報が必要です。でも、気分で選べるブレンド米ならば、お米の知識がなくても楽しみが広がります」

そう話すのは、honshoku代表の平井巧さん。お米に照準を合わせたのは、「お米が空気のような存在になっている」と感じたからです。

「お米が食べられなかった時代とは違い、今はよほどお金に困っていなければ食べられる。それはとても幸せなことだと思いますが、一方でお米のありがたさやおいしさに対して感度が下がっているように思うのです」

その感度を上げるきっかけづくりの一つが「Feeling」。パッケージに「硬さ」や「甘さ」などの評価を表記していないのは、食べた人がそれぞれの感じ方で自由に味わってもらうため。自分の心の状態に耳を澄ましてお米を選ぶだけでなく、相手の気分を想像しながら選ぶギフトにもおすすめです。

 

お問合せ:honshoku http://honshoku.com/contact.html
Feeling(各300g):各680円 ※12月上旬から販売開始。

 

取材・文 柏木智帆

【柏木智帆の〈お米が主役〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/chiho-kashiwagi/

 《プロフィール》

柏木智帆

フリーランスライター。元神奈川新聞記者。お米とお米文化の普及拡大を目指して取材活動をする中、生産の現場に立つために8年勤めた新聞社を退職。2年にわたって千葉県で無農薬米をつくりながらおむすびのケータリング屋を運営。2014年秋からは消費や販売に重点を置くため都内に拠点を移して「お米を中心とした日本の食文化の再興」と「お米の消費アップ」をライフワークに活動。神奈川新聞契約ライター。「日常茶飯」をテーマにお米とお茶のお取り寄せサイト「和むすび」(http://www.wa-musubi.jp)を運営

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