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「matohu」が「宮脇賣扇庵」との共作で、オリジナル扇子を限定販売

2016.05.29

 

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伝統工芸にポップな感覚を織り交ぜたオリジナル

日本の美意識を問い続け、それを服作りで表現するファッションブランド「matohu(まとふ)」。創業以来193年、用と美が一体となった扇子作りに高い評価を得ている「宮脇賣扇庵(みやわきばいせんあん)」。両者の共同制作によって、伝統工芸にポップな感覚を織り交ぜたオリジナル扇子が生まれました。

今回発表された扇子は、「matohu」の2016年春夏コレクションに因んだもので、テーマは「かろみ(軽み)」。松尾芭蕉が晩年に唱えた俳諧の境地だと言います。

「ありふれた光景を日常の言葉で軽やかに表現し、かえって深い味わいを描き出すこと」。デザイナーの堀畑裕之さんと関口真希子さんがその境地に見たものとは何だったのでしょう?

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服作りで思う芭蕉 の「かろみ(軽み)」

「繰り返し手を入れていくこと。一手でさっと放つこと」。これは堀畑さんが服作りから学んだ教訓ですが、全く逆の意味のようで、実は同じことだと言います。

「布をトルソーに沿わせてピンを打ち、手探りでシルエットやドレープを作り出します。この最初のプロセスで生まれる“一瞬の発見”から、服のデザインは思いがけず始まることが多いのです。形ができたらひとまずピンをはずして、型紙をおこし、実際に仮縫いしてみる。

しかし“一瞬の発見”がそのまま再現されていることはまれです。僕らは何度もパターンを修正しながら作り直します。バランスを見直し、人が着てみて、布の動きや機能性の直しも入れる。そして、もう手を入れられない地点が来る。その時にいちばん大切なのは、“一瞬の発見”が軽やかに表現されていることなのです」

「句調はずんば舌頭に千転せよ」。推敲における芭蕉の名言ですが、堀畑さんは平易な言葉で日常の一瞬を詠む姿勢にも、自らの仕事を重ね合わせたようです。なるほど、今年の「matohu」の春夏コレクションは、実に軽やかです。

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