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トップクリエイター集団「Dento House」が手がける工芸品

2016.07.14

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伝統工芸品をアートピースへと昇華

「Dento House」は、浅葉克己、仲條正義、井上嗣也、服部一成、中村至男という日本を代表する5人のグラフィックデザイナーによる創作グループ。日本のさまざまな伝統工芸品に注目し、それに新たなデザインを施すことで素晴らしいアートピースへと昇華させています。

クラシカルでありながらも洗練されたデザインの作品の数々は、まさに「クール・ジャパン」といえる逸品ばかり。今回は、そんなDento Houseの作品をご紹介します。

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今にも歩きだしそうな黒漆のテーブル「猫」(デザイナー:仲條正義)

800年の歴史を持つ秋田県の「川連漆器」と、江戸時代から続く埼玉県の「春日部桐箪笥」の技術を用いて作られたサイドテーブル。そのデザインは、名前のとおり猫をモチーフにしたもので、4つの脚は歩いている猫の脚そのまま。爪に見立てた金属パーツ、そして尻尾に見立てた引き出しもより猫らしく見せるポイント。シンプルなデザインですが、このまま歩きだすのではないかと思ってしまう愛らしさを感じます。

また、なめらかなつや消しの黒漆は、使い込むごとにつやが出て美しい風合いを見せてくれます。黒漆の下には赤色の漆が塗られており、使っているうちに黒漆が剥げ、少しずつ赤漆が見えてきます。使う人によって異なる色合いを見せてくれることも、大きな魅力でしょう。

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鮮やかな朱赤と直線のデザインが美しい「橋」(デザイナー:仲條正義)

先ほどの「猫」と同じく、仲條正義氏によるデザインの作品。1200年の歴史を持つ、岩手県二戸市の伝統工芸「浄法寺塗」の技術を用いて作られた、半月盆です。目の覚めるような鮮やかな地色は、浄法寺塗の伝統ともいえる朱赤と*溜色(ためいろ)を用いたもの。丁寧に塗り上げられた朱色の漆が、この盆をよりエレガントなものに仕立てています。

見事な朱色を下地に、橋や傘がデザインされていますが、一際目を引く傘の黄色と水色も「色漆」を使ったもの。また橋に降る金銀の雨は、漆の絵付けでは珍しい直線のデザインとこちらも個性的。傘の黄色と水色、そして雨の金銀が、クラシックな雰囲気のお盆をモダンなものへと変えています。

*溜色:あずき色のような色

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存在感のある遊び心満載の重箱「カジノ重箱」(デザイナー:服部一成)

こちらは服部一成氏のデザインによる4段のお重です。塗りには、先ほど紹介したサイドテーブル「猫」と同じ秋田県の川連漆器の技術が用いられています。強いインパクトを放つ金の地色は、金粉を使用。金色を使うと派手になり過ぎるきらいがありますが、この作品は見る者を引き付ける力強さを感じさせます。また、ふたと側面に配されたユニークな絵柄も、地色と素晴らしくマッチしています。

「黒」「赤」の配色のユニークなデザインは、川連漆器の確かな技術による手描きの漆塗り。ふた部分に描かれたトランプとサイコロのデザインの細かさは、「見事」としか言いようがありません。金、黒、赤という日本の伝統的なカラーが使われた、強い存在感と遊び心にあふれた逸品です。

この他にも「Dento House」では、日本の伝統的な技術と新しいデザインが融合した、ユニークなアートピースが数多くあります。これらは実際に購入することも可能なので、一流の作品を手元にという人はぜひ。

■お問い合わせ
Dento House
http://dento-house.com/jp/

写真提供:株式会社エス・エー・ピー

 

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