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特選“漆器”:25度の傾きが引き出した越前漆器の遊び心「katachi」

2016.11.04

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ケーキ皿にしてもおしゃれな現代の漆器のカタチ

端正な越前漆器の角皿「katachi」は、Lサイズのプレートにちょうど収まる4枚のSサイズのプレートがセットになっています。それぞれ同じ方向に25度だけ小さな傾きを有しているのが特徴。この傾きが、シンプルなデザインの中にちょっとした遊び心のある違和感をプラスして、独特の存在感がある器となっているのです。

約1500年もの伝統が受け継がれている福井県の越前漆器。そのはじまりは、古墳時代にまでさかのぼるといいます。そんな歴史ある漆器の技を現代のデザインで表現した「katachi」は、ケーキ皿にもなる和モダンな佇まい。日本各地の伝統工芸とデザイナーのマッチングを手がけるブランド「YOnoBI(ヨウノビ)」から生まれました。 

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重要なひとつのポイントになったのは「取り出しやすさ」

漆器作りを担うのは、熟練の伝統工芸士。素地の製作は山口怜示さん、塗りは畠中昭一さんが、一枚一枚に丹精を込めています。越前漆器伝統の技を長年培ってきたおふたりにとっても、新しいデザインを形にする中ではさまざまな挑戦があったようです。

実はこの25度の傾斜は、Lサイズのプレートの中にSサイズのプレートを並べた時に、出し入れしやすいことも計算されています。この傾斜を利用してスライドさせることで、取り出しやすくなっているのです。ただ、それを実現するには、スタッキングした時にできるすき間が開き過ぎてもキツ過ぎてもいけません。ちょうど良い塩梅のサイズ感を見つけるまでにも、多くの時間が費やされました。

 

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