着物を洗うための日本伝統の洗濯術、「洗い張り」とは?

2017.02.01

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1月から4月にかけては、お正月・成人式・卒業式・入学式などがあり、他のシーズンよりも着物を着る機会が増えますよね。着用後、ポリエステルや木綿の“洗える着物”ならば洗濯機でも洗えるのですが、式典などで着る機会の多い“正絹の着物”のお手入れはなかなか難しいもの。そこで今回は、日本に昔から伝わる着物の洗濯方法「洗い張り」をご紹介。洗い張りの方法や効果を知り、大切な着物をきちんと保管しましょう。

画像出典:Bruno Cordioli / Kimono enchantment (from Flickr, CC BY 2.0)

洗い張りとは?

縫っている糸を全部ほどき、まずは着物をいったん反物の状態に戻します。次に反物を専用の洗剤を使って洗います。そして布のりをなじませ、竹などでできた伸子(しんし)や張り板を使って張り、乾燥させたら完成です。

洗い張りが終わった反物はそのまま返却してもらうことも可能ですし、お店によっては追加料金を払い、反物を縫い合わせて再び同じ着物を作り上げる「仕立て」まで頼むこともできます。「母の着物を反物の状態で返してもらってから、改めて私の身長に合わせて呉服屋で仕立ててもらった」「自分で着るから、同じ寸法で仕立てまでお願いする」という声があり、それぞれが上手に洗い張り後の反物を活用しているようですね。

また洗い張りは、着物の素材や装飾などによって処理方法が異なります。着物を日常的に着て生活していた時代には家庭で行われることもあったようですが、現代ではほとんどの人が呉服店、染物店、悉皆屋などのプロにお任せ。大変な手間がかかるので、依頼をしてから着物が戻ってくるまで約1カ月~1カ月半程度を要する場合が多いようです。なお、料金も決して安くはなく、着物の種類によって1万円から2万円程度が必要。仕立てまで頼むと、洗い張り料金プラス2万円から5万円程度かかります。

洗い張りの効果

洗い張りは洗濯の一種なので、汚れが落ちて生地にツヤや光沢が出るのはもちろん、“張る”ことでシワが伸びて生地がピンと張り、元に戻ったと感じる人もいるようです。洗い張りにより、「どう着付けても出来てた衿元のシワが出なくなった~」「洗い張りをして、裏地を変えたら見違えるほど綺麗になって返ってきた。すごい!」という絶賛の声も。

また、洗い張りに出し、清潔な状態にしてから適切に保管すれば、汗シミやカビの発生を防ぐことも期待できます。そこそこ費用がかかるのが辛いところですが、お気に入りの着物を長く着られるよう、きちんとお手入れをしていきましょう。

 

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