花見の季節。ぜひ使いたい、桜にちなんだ美しく雅な言葉:和ライフキュレーター 佐藤智彦

2017.03.31

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間もなく清明へ!一年でもっとも生命力に満ちた美しい季節

つい先日新年を迎えたと思いきや、間もなく4月・卯月。あっという間に今年も四分の1 もの毎日が過ぎ去ったのかと思うと、脅威にさえ感じてしまう。

二十四節気の「春分(しゅんぶん)」は、4月4日に「清明(せいめい)」となる。草木や花、あらゆる生き物が生命感に満ち、すがすがしく、いきいきとする時期とされる。花が咲き、動物や虫たちも春を謳歌、まさに一年でもっとも美しい季節である。

02-min上野恩賜公園の枝垂桜(シダレザクラ)。早くも見頃を迎え、通行人も一斉にカメラを向ける(東京都台東区)

七十二候では、清明と同じ時期に「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)・雷乃声を発す(かみなりこえをはっす)」(遠くで雷が鳴りはじめる)から、「玄鳥至・玄鳥至る(つばめきたる)」(ツバメが南から渡ってくる)となる。

03-minソメイヨシノはまだ咲きはじめながらも、外国人観光客で大にぎわい

気温の上昇とともに大気が入れかわり、冬の間声を潜めていた雷が鳴りはじめる時期というのも、まさに七十二候らしい表現であるが、そろそろツバメの姿を見かけるようになるのかと思うと、いよいよ春も中盤に差しかかってくるのだと実感する。

04-minほのかに赤みを帯びたシダレザクラの花

今年は散々寒さがぶり返していただけに、冬の想いはこりごりだが、二十四節気の次候「穀雨(こくう/今年は4月20日から5月4日)」が過ぎるまでは、まだ寒の戻りがあるかも知れない。油断は禁物といったところか。

05-min都内を代表する庭園・六義園(りくぎえん)のシダレザクラ。まだ2分咲きといったところ(東京都文京区)

ようやく桜の便りが聞かれる時期になったが、桜ほど日本人の心を捉える花はないだろう。
開花や満開が気になり、花見は一大行事。卒業や入学といった、人生の節目を彩る花でもある。
花の散りゆく潔さや儚さは、古より諸行無常たとえられ、武士道に通じるものがある。まさに人生を象徴するような様が、日本の心を象徴しているのではなかろうか。

 

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