実際に作って漫画化する人も! 江戸時代に大ベストセラーとなったレシピ本「豆腐百珍」ってどんな本?

2017.03.12

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内容に多少の流行の違いなどはあれど、長らく出版され続けている本のジャンルである“料理のレシピ本”。「時短」、「作りおき」、「絶品カフェ風ごはん」など、今では様々な本が出されていますが、その始まりは江戸時代に出版された「豆腐百珍(とうふひゃくちん)」だと言われています。では、レシピ本のパイオニア「豆腐百珍」とはどのような本なのでしょうか?

上記イメージの画像出典:bryan… / 自家製手工豆腐, 鶿克米, tsukumi, 台北 (from Flickr, CC BY 2.0)

名前の通り豆腐料理が100種類!

「豆腐百珍」では、日々手軽に食べられるお惣菜「尋常品」から、一般に市販されている「通品」、見た目も味も優れた「佳品」、変わり種の「奇品」、より変わった「妙品」、妙品をしのぐ素晴らしい「絶品」まで、豆腐料理が100種類紹介されています。

掲載されているのは、油で揚げて串にさし、味噌をつけた「油揚でんがく」、かつおだしで朝から夕方まで煮る「煮抜きとうふ」、崩した豆腐を酒と油で炒めて山椒を添えた「あらかね豆腐」など、多彩な味と調理法。1つの食材をとことん楽しもうという江戸時代の人の工夫が散りばめられています。

「豆腐百珍」は、天明2年(1782年)に発売されるとベストセラーとなりました。あまりに好評を博したため、後に「続編」「余録」が刊行されたほど。江戸時代に豆腐料理ブームを引き起こしたのです。

人気にあやかった類書も登場

「豆腐百珍」の大人気にあやかって、さつまいも料理ばかりを集めた「甘藷百珍」、1年を通して栽培され、かつ安く手に入れられた大根を使った「大根百珍」など、いろいろな「百珍」シリーズが登場します。

中でも、「めでたい」として祝膳には欠かせない食材だった「鯛」を使った「鯛百珍料理秘密箱」は、発行元には江戸・大阪・伊勢・京都など6軒が名を連ねており、こちらもベストセラーとなったよう。

 

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画像:Amazon

「豆腐百珍」を実際に作って漫画にした人も

イースト・プレスからは、漫画家・イラストレーターの花福こざるによる漫画作品「豆腐百珍 百番勝負」が出版されています。内容は「豆腐百珍」に掲載されている百種類すべてのレシピを作り、味わいつくすというもの。手順がイラストで見られるので、文字のみのレシピも多い原本よりも見やすいかも。「豆腐百珍」に興味を持ったら、こちらもぜひ読んでみて!

 

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