村上春樹の海外人気は圧倒的!?『騎士団長殺し』の翻訳版を待ち望む声と海外でも愛されている日本文学たち

2017.04.01

村上春樹の約4年ぶりとなる新作長編小説『騎士団長殺し』が2月24日に発売され、「第1部 顕れるイデア編」「第2部 遷ろうメタファー編」合わせて130万部の大ヒットを記録しています。村上作品といえば、外国語に翻訳されて全世界で読まれていることでも有名ですよね。今回の『騎士団長殺し』にも、海外から翻訳版の刊行を待ち望む声が上がっています。

img01
画像:Amazon

『騎士団長殺し』の翻訳版を待ち望む声多数

少し物騒な名前の『騎士団長殺し』は、妻・ユズとの離婚話から自宅を離れた“私”が主人公の物語です。“私”は、友人の父である日本画家のアトリエに借り暮らしすることとなり、アトリエの屋根裏で“騎士団長殺し”というタイトルの絵画を見つけたことで不思議な出来事に巻き込まれていってしまう…といったストーリーが展開されます。

海外のネット掲示板では、同書の発売とともに「翻訳版が出るまで待ち切れない!」「立ち上がれ! 翻訳家たち!」「フランス語版はまだまだ先かなぁ」「やっと新作か。英語版が発売されるまで待たなくちゃならないなんてもどかしい!」といった声が上がっていて、早く新作を読みたい人が多いようす。

日本で2009年5月に発売された村上の長編小説『1Q84』の英語翻訳版が発売されたのは、2011年11月と約1年半のタイムラグがありました。そのため海外のネット上には「今注文して、明日から日本語を勉強して読もうかな!」「いまから日本語勉強したほうが早いんじゃ?」といった声も。どちらにせよ『騎士団長殺し』は、世界中から注目を集めている作品だと言えるでしょう。

世界で有名な日本文学

村上作品以外にも世界中で読まれている日本文学はたくさんあります。遠藤周作の小説を映画化して、今年の1月に日本でも公開された『沈黙』は、監督のマーティン・スコセッシが「初めて原作を読んだあの日から28年 ずっとこの作品のことを考えてきました」と語るほどの作品。『沈黙』は世界13カ国語に翻訳され、戦後日本文学の代表作として世界中で評価されているそうです。

また、意外かもしれないですが紫式部による『源氏物語』も海外の人から人気があります。日本で平安時代中期に完成したと言われている『源氏物語』は、世界20カ国語に翻訳され、英語版は1882年に出版されたそう。海外のレビューサイトでは「1000年前に作られたなんて本当に信じられない作品」「この作品は、1000年前の日本を写したスナップショット。ゲンジを追うことで当時の日本宮廷がわかる」「おそらく世界最古の小説であり、史上最も美しい小説の1つでもある」と絶賛の声が上がっています。日本に住んでいても読んだことのない人が多いのでは?

しかし圧倒的に人気な村上作品!

海外の読書サイト「goodreads」が発表した「Best Japanese Books」というランキングによると、トップ10のうち7作が村上作品。内訳は1位が『ノルウェイの森』、2位が『ねじまき鳥クロニクル』、3位が『海辺のカフカ』、4位が『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』、6位が『1Q84』、7位が『アフターダーク』、10位が『スプートニクの恋人』と、日本でも人気の作品が並びます。またトップ20で見ても、11位に『羊をめぐる冒険』、12位に『国境の南、太陽の西』、15位に『ダンス・ダンス・ダンス』がランクイン。村上作品が海外で圧倒的な人気があることがわかります。

村上作品以外に上位だったのは、4位の『バトル・ロワイアル』(高見広春)、8位に『OUT』(桐野夏生)、9位に『キッチン』(吉本ばなな)、13位に『砂の女』(安部公房)、14位に入ったのが『雪国』(川端康成)といった作品でした。この中にまだ読んだことのない作品があれば一度目を通してみてはいかがでしょうか?

 

《関連記事はこちら》

平野啓一郎さんが語る、物語のつくり方 書籍「文学とワイン」刊行記念イベント

芥川賞作家 田中慎弥さんが語る、作家のホンネ 書籍「文学とワイン」刊行記念イベント

関連キーワード

Area