日本の教育が変わる?「銃剣道」が中学校の体育の授業に仲間入り

2017.04.19

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平成33年から実施される新たな「学習指導要領」において、中学校の保健体育の授業に「銃剣道」が仲間入りすることが告示されました。銃剣道は「空手道」や「柔道」、「弓道」などに比べるとあまり聞き慣れないですよね。では、銃剣道とは一体どのような競技なのか、銃剣道の歴史とともに詳しく見ていきましょう。

上記イメージの画像出典:Kiyonobu Ito / 体育館 (from Flickr, CC BY 2.0)

銃剣道とは?

銃剣道では、樫の木で作られている「木銃」と呼ばれる用具を使用。木銃は木でできたライフル銃のような形で、先にはタンポと呼ばれるゴムがついています。防具は、剣道と同じような「面」、左手のみの「小手」、「胴」、「垂」に、左胸を保護するための「裏布団」、胴の上に着ける「肩」、右手のみの「指袋」をプラス。銃剣道専用の道衣と袴の上から着用します。

打ち込み、突きで勝敗を決める剣道と違い、銃剣道では「突き」のみを使います。試合で1本となる突き部位は「上胴(うわどう)」、「下胴(したどう)」、「のど」、「小手」、「肩」の5つ。3人の審判員のうち2人が正しい姿勢で突いたと判断された場合に「1本」となります。

成り立ちが原因で物議を醸す

銃剣道の前身である「銃剣術」が台頭したのは明治時代のこと。陸軍の正式科目に採用されて普及しました。名前を「銃剣道」と改めた昭和16年頃は、戦闘のための訓練に重点が置かれていましたが、戦後になってからは競技会を主体としたスポーツとして再出発。現在も「正しく、明るく、強く、逞しい、人間形成を目指して精進するもの」と指標をかかげています。

成り立ちに軍隊が関係していることから、中学校の授業に取り入れられることについては「兵士の訓練に行われたことを学校で教えるんですか?」「背景を考えたら学校教育で教えることは好ましくない」という否定的な声が続出。一方で、「今はスポーツなんだから他の武道と差別する理由はない」「現在はスポーツとしての意義しかないならいいんじゃない?」という声も。

そもそも「突き」が危ない?

剣道では危険度が高いとして中学生で「突き」を入れることが禁止されています。しかし、銃剣道は「突き」のみを行うため、「かなり危ないんじゃないの?」「どう考えても危険」「安全面から中学生にやらせるのはどうかと思う」という声が上がっているように、成り立ち云々ではなく、競技自体に対して危惧する声も。あくまで学習指導要領の表記に加えられただけで、実施するかしないかは学校判断。授業で行う際は、熟練した指導者が教えたり、ルール改正を行うなど怪我をしないための安全対策を行うといいかもしれませんね。

 

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