天草下田温泉 五足のくつ:「プレミアム温泉」vol.16 石井宏子

2015.12.26

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深いブルーの東シナ海に沈む夕陽

天草は特別な場所です。日本でもなくアジアでもなく西洋でもなく、どこにもない独特の空気感があります。日本列島は異なる海に囲まれていますが、この宿から眺める海は東シナ海。吸い込まれそうな深いブルーの海と断崖、水平線へ沈むオレンジ色の太陽は空と雲を茜のグラデーションに染めてゆっくりゆっくり暮れていきます。

さあ、このドラマティックな時間をどこで過ごしますか。バーでシャンパンを注文して海を見渡すテラスでのんびり眺めますか。それとも、部屋のデッキで温泉に入ってゆったり過ごしましょうか。

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ミネラルたっぷりの源泉かけ流し

VillaCのゾーンには離れが5棟。各部屋に露天風呂があり、かけ流しで注がれているのはこの石山に湧く自家源泉と歴史ある天草下田温泉をブレンド。天草の海と大地を感じるミネラル豊富な温泉で、ナトリウム炭酸水素塩泉のとろりとした感触も楽しめる美肌湯です。

天草の自然は何もかもがダイナミック。生命力あふれる樹木は南洋の植物と天草古来種が同居して不思議なエネルギーを放っています。鳥の声、虫の声、温泉の流れる音、眩しいほど青い海と空、真っ白な雲、この場所でこの地に湧く温泉に浸かることで、自分の中の細胞がひとつずつ元気になっていくような気がします。

天井が高くアジアンリゾートのヴィラにいるような部屋は、キリスト教が伝来した中世の天草がテーマ。アヴェマリアの聖歌が似合う静かな場所です。赤が印象的なリビングとデイベッド、寝室にはキングサイズのベッドが2つ。海を眺める露天風呂がある部屋、広いオープンデッキがある部屋など少しずつ個性の異なるヴィラがあります。

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魚介、肉、野菜、天草は地産の宝庫

天草は食物自給率が大変高い場所。太陽いっぱいの気候と海と大地のミネラルに育まれた地産のごちそうがいっぱいです。VillaCのゲスト専用のレストラン「天正」はレセプション棟にあり、教会のようなエキゾチックな空間の個室で絶景を楽しみながらのディナーです。 

鮑、ウニ、伊勢海老など季節によって旬の魚介は変わりますが、たとえば、天草の鮑はレモンをしぼって生でそのままいただける美味しさ。甘味があり、こりこりとした歯ごたえと、とろけるような滑らかさ、美しい海だからこそ味わえる贅沢な逸品です。

名物「天草大王石焼き蒸し鍋」は、目の前で仕上げる豪快なお料理。「天草大王」は体長90cmにもなる日本最大級の地鶏で、その歯ごたえとコク、あふれる肉汁が特徴です。鍋の真ん中にある熱々の熔岩石で天草大王を焼き、カツオだしをジューっとかけて蒸し焼きにします。さらに別注の隠れメニューは、この鍋のスープで楽しむ「鮑のしゃぶしゃぶ」。鍋の仕上げまで“鮑”とは、天草でしか思いつかないフィナーレです。

 

天草下田温泉 石山離宮 五足のくつ
http://www.rikyu5.jp/

 

取材・文 石井宏子
http://www.onsenbeauty.com

 

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【石井宏子の〈ここにしかない日本〉】一覧記事はこちら
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石井PP3《プロフィール》

石井宏子 

温泉ビューティ研究家・トラベルジャーナリスト

温泉の美容力を研究する日本でただひとりの温泉ビューティ研究家。生涯旅人の人生をスタートして年200日ほど日本・世界を旅する。雑誌やサイトなど多数の 連載コラムを執筆、テレビ・ラジオにも出演。温泉地の自然環境にも着目し、ドイツにて「気候療法士」資格を取得。温泉、水、自然環境、食事など旅を通じて、心も体もきれいになる新しい旅“ビューティツーリズム”を提唱。外資系化粧品会社、海外ブランドのマーケティング・広報の経験を生かし、温泉地のブランディングや企画もサポート。プレミアムジャパン“PREMIUM JAPAN”のトラベル・キュレーターに着任。日本温泉気候物理医学会会員、日本温泉科学会会 員、日本旅のペンクラブ会員、公式サイトhttp://www.onsenbeauty.com

 

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