尾道特集・天心山 神勝寺

2015.12.28


国籍・宗教を問わず禅体験ができる

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天心山神勝寺は、昭和40年12月2日益州宗進禅師(臨済宗建仁寺派第七代管長 竹田益州老大師)を招請して建立された臨済宗建仁寺派の特例地寺院。境内には無明院や国際禅道場など多くの伽藍が建ち並んでいます。

国際禅道場とは、一般人が禅の修行ができる場。国籍・宗教を問わず、誰でもが臨済宗の専門道場に準じた禅の修行体験が受けられます。この国際禅道場に本格的に入門するには条件として、20歳以上の心身共に健康な男性で、2か月以上滞在可能な方というくくりがあります。

この禅修行を1日だけ体験できるコースもあります。たとえば、「ベラビスタ スパ&マリーナ尾道」のようなリゾートホテルに連泊滞在して、ふらりと自分リセットに訪れることもできるのです。禅体験では、坐禅、般若心経の読経や写経、また五観堂での「神勝寺うどん」の昼食、そして最後に僧侶と話しながらお茶をいただけます。

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心静かに自分と向き合う特別な旅時間

五観堂でいただく食事の前には「食事五観之偈」という偈文を唱え、その後にいただくのが名物の「神勝寺うどん」。臨済宗の僧堂で四九日にいただく湯だめうどんにならったもので、このうどんをいただく時だけは豪快な音を立てて食べても良いというのが作法です。

広大な庭園は海外でも多くの評価を得ている作庭家・中根史郎氏が設計、心字池を中心に数々の茶室なども点在しています。

茶房として活用されている含空院は滋賀県の臨済宗永源寺派大本山永源寺よりこの境内に移築し再建されました。築350年を超える見事な葦葺屋根の構造を部屋の中から眺めることができます。神勝寺を訪れる人は誰でも利用することができ、心を洗う場所として、こちらで煎茶とあわ餅などをいただき、静かな時間を好きなだけ楽しむことができます。

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シンボリックな寺務所は藤森照信氏が設計

荘厳な総門をくぐると、突然現れるシンボリックな建物は、なんと寺務所。ここは建築家・藤森照信氏が現地を訪れたときに印象的だった「赤松」をテーマに設計。山陽道と瀬戸内海は日本でも有数の赤松地帯ですが、藤森氏が注目したのは禅のイメージから連想する「岩山の上に寒風に耐えて生える1本の松」。この社寺務所の名を「松堂」とし、藤森氏独特の手法である“手曲げ銅版”で葺いた急傾斜の屋根の上には山から堀った松、歩廊の柱も自然の曲線をいかした松丸太が足のように支えているアートな建物は見ごたえがあります。

 

天心山 神勝寺
http://shinshoji.com/

 

取材・文/石井宏子

映像/大峰耕太

写真/鈴木さや香・石井宏子

 

【石井宏子の〈プレミアム温泉〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/hiroko-ishii/

石井PP3《プロフィール》

石井宏子 

温泉ビューティ研究家・トラベルジャーナリスト

温泉の美容力を研究する日本でただひとりの温泉ビューティ研究家。生涯旅人の人生をスタートして年200日ほど日本・世界を旅する。雑誌やサイトなど多数の 連載コラムを執筆、テレビ・ラジオにも出演。温泉地の自然環境にも着目し、ドイツにて「気候療法士」資格を取得。温泉、水、自然環境、食事など旅を通じて、心も体もきれいになる新しい旅“ビューティツーリズム”を提唱。外資系化粧品会社、海外ブランドのマーケティング・広報の経験を生かし、温泉地のブランディングや企画もサポート。プレミアムジャパン“PREMIUM JAPAN”のトラベル・キュレーターに着任。日本温泉気候物理医学会会員、日本温泉科学会会 員、日本旅のペンクラブ会員、公式サイトhttp://www.onsenbeauty.com