青森県黄金崎 不老ふ死温泉:「プレミアム温泉」vol.17 石井宏子

2016.01.02

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大海原の真ん中でぽつんと温泉に浸かる

北の果てまでわざわざ旅してやってくるのは、まさにこの温泉に入るためです。赤茶色のインパクトある温泉の色。泉質は含鉄-ナトリウム・マグネシウム-塩化物強塩泉。鉄分も塩もたっぷり濃厚、炭酸ガスも豊富で、日本海の荒波も寒風も吹き飛ばすほどしっかりと体の芯まで温まります。このひょうたん型の湯船は混浴、お隣に女性専用の露天風呂もあります。

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ダイナミックな海の彼方へ沈む夕日

なんといっても圧巻はサンセット。日が傾く時間になると、宿泊客がたくさんこの海辺の露天風呂へ集まってきます。温泉に入った目線で見渡す日本海は、波しぶきがかかるのではないかと思う程の迫力、刻々と変わる海の色、空の色に魅せられて言葉を失います。すごく温まる温泉なので、みんな代わる代わるに出たり入ったり。温泉を楽しみながら過ごします。見渡す限りブルーだった海が、あっという間にオレンジ色に変わり、真っ赤な太陽が水平線へじゅっと消えていくまで、黙って海を見つめて、今日一日の終わりを楽しむのです。

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津軽深浦の本マグロと鮑の踊り焼き

この宿はどこにいても迫力の海景色。部屋に座ると海と空しか見えなくなり、まるで船旅でもしているような気分になります。劇的に変化する自然の表情、見渡す限りの大海原なので、空も大きく感じられます。

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強烈な温泉に入ったらお腹がすいてきます。食事はアッププランがおすすめ。津軽深浦の海の幸がずらりと並びます。青森県では大間のマグロが有名ですが、実は水揚げ高第1位なのがこの地域である深浦町。深浦産天然本マグロは贅沢な厚切りのお刺身で。ふんわりまろやかに広がるマグロの上品な脂が青森の地酒とぴったりです。寒ブリ、烏賊、カワハギの昆布〆とお造りもたっぷり。メインの活鮑の陶板焼きは、まさに活きて動いている鮑がそのまま踊り焼きです。磯の塩味がほどよくて、そのまま美味しくいただけます。

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食事の後は、ほろ酔い気分のお客様がロビーに集まってきます。毎週土曜日の夜はここで津軽三味線の生演奏があるのです。

 

黄金崎・不老ふ死温泉 
http://www.furofushi.com/

 

取材・文・写真/石井宏子

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石井PP3《プロフィール》

石井宏子 

温泉ビューティ研究家・トラベルジャーナリスト

温泉の美容力を研究する日本でただひとりの温泉ビューティ研究家。生涯旅人の人生をスタートして年200日ほど日本・世界を旅する。雑誌やサイトなど多数の 連載コラムを執筆、テレビ・ラジオにも出演。温泉地の自然環境にも着目し、ドイツにて「気候療法士」資格を取得。温泉、水、自然環境、食事など旅を通じて、心も体もきれいになる新しい旅“ビューティツーリズム”を提唱。外資系化粧品会社、海外ブランドのマーケティング・広報の経験を生かし、温泉地のブランディングや企画もサポート。プレミアムジャパン“PREMIUM JAPAN”のトラベル・キュレーターに着任。日本温泉気候物理医学会会員、日本温泉科学会会 員、日本旅のペンクラブ会員、公式サイトhttp://www.onsenbeauty.com