聖地・奈良特集Vol.1 奈良の美しき東大寺と盧舎那仏聖地・奈良特集Vol.1 奈良の美しき東大寺と盧舎那仏

2016.02.16

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毎年8月に行われる、奈良大文字送り火

豊かな仏教美術が栄えた、おおらかな都

710年、奈良・平城京に遷都してから始まった奈良時代。794年に平安京へ遷都するまでの84年間、奈良は鎮護国家として大いに繁栄しました。仏教美術を主軸とした天平文化が花開いた頃でもあり、多くの宝物や寺院が誕生。その美しい文化とおおらかな気質は、いまでも変わらずにこの地に存在し続けています。

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朝もやの中に見える、平城京跡に建てられた朱雀門

聖武天皇が命をかけて作り上げた鎮護国家

奈良時代に鎮護国家をうたったのは、第45代聖武天皇。長屋王の変にはじまる、飢饉や大地震、天然痘の大流行など、その治世は大いに乱れました。多くの人々が苦しむ様に心を痛めた聖武天皇は、平和な世の中をつくるため、神仏のご加護を受けようと都に多くの寺院を建立し、鎮護国家を目指したのです。

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毎年8月、万灯供養会で大仏殿の観相窓から見られる盧舎那仏の顔

なかでも東大寺は、そんな古都奈良の象徴ともいえる存在。いまでも日本で最大級の大きさを誇る寺院です。東大寺大仏殿に鎮座する、高さ14.9メートルを誇る盧舎那仏像(るしゃなぶつぞう)は、聖武天皇がその人生をかけてつくりあげた魂のこもった仏像です。

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人々を苦しみから救い続けてきた盧舎那仏像

盧舎那仏像は、これまでに2度の焼失を経験していますが、最初の盧舎那仏像はいまよりもさらに大きかったと言われています。記録によれば、大仏造立に携わった人は260万人にものぼるとか。多くの人々が命をかけて造りあげた坐像は、752年に仏像開眼供養が行われてから1260年以上もの間、古都・奈良を見守り続け、多くの人々の祈りを受け止めてきました。

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若草山の紅葉に包まれた秋の東大寺

東大寺には、ほかにも多くの仏殿と美しき仏像たちが存在しています。不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)を本尊とする法華堂(三月堂)や、お水取り(修二会)で知られる二月堂、美しい四天王像が置かれた戒壇堂、日本最大の山門である南大門など……。一度訪れれば、すべての仏像に出会うまで半日はかかるかもしれません。

多くの仏像とその力に授かろうとした人々のたくさんの祈りが宿った東大寺。聖地と呼ぶにふさわしいこの地で、心ゆくまでその真髄を堪能してみては。

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毎年、3月12日の深夜から二月堂で行われるお水取り

 

■お問い合わせ
東大寺
住所:奈良市雑司町406-1
電話:0742-22-5511
http://www.todaiji.or.jp/index.html

写真提供:奈良市観光協会

文/Makiko Inoue

 

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