石井宏子の<ここにしかない日本>「瀬戸内リトリート 青凪」 

2016.05.14

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青き海・青き空へと繋がる、安藤忠雄氏の世界観。

建築家・安藤忠雄氏の世界にすっぽりと包まれてみると、不思議なことに、心を掴むのは建造物ではなく、その周りにある自然。ぽっかりと開いた空。なめらかな金属のように光を放つ瀬戸内の海。ふわふわと宙に浮かぶような気分で、それを眺められるのはミニマルなデザインのなせる業なのかもしれません。

最上階のシグニチャールーム「THE AONAGI スイート」は、2階層に吹き抜ける大きな窓。これがボタンひとつで開口しシースルーなデッキへ出ることもできることは、安藤氏の建築ならではの贅沢ともいえます。風も空も光も緑も、全ての自然環境との境目を一切感じないシームレスな時間、これを味わう楽しみのために、この場所へ旅してきたのだと感じます。

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