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四稜郭と松前藩戸切地陣屋跡:「美しき城」 vol.20 萩原さちこ

2016.06.13

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設計ミス?五稜郭ならぬ四稜郭とは

函館といえば五稜郭ですが、四稜郭もあるのをご存知でしょうか。「なんだ、ひとつ足りないじゃないの」と拍子抜けしてしまいますが、以前のエントリー(美しき城 vol.14 「五稜郭の星型))でご紹介したように、五稜郭とは5つの突出部(陵堡)が設けられた星型の城のこと。四稜郭とはその陵堡が4つの城のことで、決して設計ミスではありません。

五稜郭はスター型ですが、四稜郭はバタフライ型。ちょうど蝶々が羽を広げたような形です。土塁(土の壁)で囲まれた長方形のスペースの四隅が突出し、4つの突出部に砲座(大砲を置く台座)が置かれています。

四稜郭は五稜郭と同じく幕末に旧幕府軍によって築かれ、五稜郭の背後を守るべく、五稜郭から北東3キロほどのところにつくられました。ところが、規模は五稜郭とは比にならず、わずか縦100メートル×横50メートルほど。陸軍奉行大鳥圭介が設計したとの説がありますが、広大な水堀に守られているわけでもなく、大軍に四方から攻め込まれればひとたまりもなさそう。急ごしらえの感もいなめません。

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