丸亀城の石垣と天守:「美しき城」 vol.23 萩原さちこ

2016.07.04

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石の城と呼ばれる名城

丸亀城は、石垣の美しさから別名・石の城ともいわれます。JR予讃線の車窓から見える姿は、まさに石の城塞。ヨーロッパの古城のような風格さえ漂います。城へと歩を進め大手門前から見上げれば、思わず歓声をあげてしまうでしょう。階段のように幾重にも高石垣が連なり、その上には小さめながら現存の天守が鎮座します。

石垣は本丸まで4段に重なります。その高さはなんと60メートル以上。累計では日本一の高さです。さほど大きくない山に曲輪を2段、3段と階段状に配置しているため、おのずとそれを囲む石垣や建造物がギュッと密集し、石垣が折り重なっているように見えるのです。

高さだけでなく、バランス美も魅力です。扇の勾配という反り返しの曲線美と、屏風のようなせり出しの屈曲がその秘密です。石垣の中央部分は折れ曲がり、石垣のラインに絶妙な変化を与えて独特の美を生み出しています。

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