箱根 強羅花扇 円かの杜:「プレミアム温泉」vol.8 石井宏子

2015.10.17

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ぬる湯とあつ湯を行ったり来たり

箱根にまだこんなダイナミックなロケーションがあったのかと驚く、とっておきの宿が昨年末に誕生しました。上強羅の高台に建ち、金時山や箱根連山を見渡せる眺望抜群の場所、しかも宿専用の自家源泉が2本あり、大浴場の露天風呂にも各部屋の専用温泉にもかけ流しでたっぷりと注がれているのです。

箱根強羅で自家源泉というだけでも稀少なのに、1種類の肌すべすべ系温泉は大浴場で、もう1種類のしっとり温まり系温泉は部屋の露天風呂でと別々に入れるのもうれしい。森の中へ分け入っていくような露天風呂の先端は「ぬるめ」の浴槽。ゆっくりと温泉に浸かってストレスリリースができます。手前の湯船からは山々が見渡せる爽快な絶景。少し熱めでリフレッシュ効果抜群です。

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水車に迎えられて玄関を入ると神代檜の重厚なカウンターに座ってチェックイン。スリッパのいらない畳のロビーには飛騨や高山の木工チェア、お気に入りの椅子を見つけてお茶とお菓子をいただいていると、なぜか森の中にいるような不思議な癒し感に包まれていることに気が付きます。森の囁きが聞こえてきそうな木の感触

天井を見上げれば古民家でしか見かけないような太い梁の細工、それが古木の再利用ではなく、新しく切り出して運び入れた木材だというのですから、いったいどれだけ贅沢な空間にいるのかということになるわけです。深い森の中に静かに眠っていた巨木や木々の息吹を感じる場所はとても心地よく、体の力がすっと抜けていきます。

大浴場も気持ちがいいのですが、部屋のベッドから数歩で自分だけの温泉に入れるというのも至福。心地よい箱根の風を感じながら檜の湯船の柔らかな感触にも癒されます。

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甘い香りの飛騨牛を味わい、蔵のバーへ

小田原や沼津の漁港にあがる魚のお造りをさっぱりといただいた後は、いよいよ強羅花扇 円の杜の名物料理の登場です。

「飛騨牛の甘い香りにかなうものはない」と、飛騨で生まれ育った女将さんが、どうしてもこだわりたかったメインの肉はA5ランクの飛騨牛。ライムと岩塩でいただけば、こっくりとした深い味わいが際立ちます。焼いたときの魅惑的な甘い香りは日本酒とも相性ぴったり。相模灘の地酒をはじめ世界でも注目の田酒など日本各地の名酒もいただけます。

「まだ、少しお飲みになりますか?」デザートの果物はバーへ移動していただくこともできます。蔵の大きな扉の奥には存在感たっぷり“欅の一枚板”のカウンター。日本の森の深さを感じる空間に似合うのはジャパンブランドのプレミアムウイスキー、手にしっかりとなじむロックグラスを傾け、静かな箱根の夜が更けていきます。

 

強羅花扇 円かの杜
http://www.gorahanaougi.com/madokanomori/

 

取材・文/石井宏子

写真/鈴木さや香

【石井宏子の〈プレミアム温泉〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/hiroko-ishii/

【石井宏子の〈ここにしかない日本〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/hiroko-ishii_reports/

 

石井PP3《プロフィール》

石井宏子 

温泉ビューティ研究家・トラベルジャーナリスト

温泉の美容力を研究する日本でただひとりの温泉ビューティ研究家。生涯旅人の人生をスタートして年200日ほど日本・世界を旅する。雑誌やサイトなど多数の 連載コラムを執筆、テレビ・ラジオにも出演。温泉地の自然環境にも着目し、ドイツにて「気候療法士」資格を取得。温泉、水、自然環境、食事など旅を通じて、心も体もきれいになる新しい旅“ビューティツーリズム”を提唱。外資系化粧品会社、海外ブランドのマーケティング・広報の経験を生かし、温泉地のブランディングや企画もサポート。プレミアムジャパン“PREMIUM JAPAN”のトラベル・キュレーターに着任。日本温泉気候物理医学会会員、日本温泉科学会会 員、日本旅のペンクラブ会員、公式サイトhttp://www.onsenbeauty.com