旅行

胃袋をつかまれる圧倒的な料理の質「御宿かわせみ」

2016.08.25

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胃袋をつかまれる人続出の絶品料理

「御宿かわせみ」は福島県福島市の北方、栗子山の東裾に位置します。豊かな自然に囲まれた宿で、それも魅力の一つなのですが、「御宿かわせみ」を特筆すべき存在としているのは、質の高い料理です。

豪華な会席料理が夕食に供されるのは日本全国どの宿でも行われており、ハイクラスと称する宿が次々登場する昨今、問われているのは「質」です。しかも徹底的に高品質でなければなりません。

「御宿かわせみ」の慧眼はここにあります。同宿ではかわせみ流の徹底的にこだわった日本料理を提供しています。例えば、8月の「先附」に登場する「焼あわび 肝氷」。

rd850_016_02これは、香り高く焼いた黒アワビを厚めにカットし、炊いた加賀太胡瓜に載せ、ソルベにした黒アワビの肝をあしらった一皿。アワビは火を通した方がその滋味、うま味が十分に感じられるもの。

まず焼いてこの味を十分に引き出し、夏の料理らしくキュウリを使い、こくのある肝をソルベにして涼感を増す。アワビのかみ応え、キュウリのシャキシャキ感と、食感まで計算し、食材本来の味と食材同士の調和を達成しているのは見事という他はありません。涼感を演出するために切子鉢が用いられている点まで、まさに際の際まで読み尽くした一皿です。

rd850_016_039月の「吟味料理」として用意されているのは「尾フカヒレの炭火秋トリュフ焼き イチジク添え」です。厚みがあり金糸が太いヨシキリザメの尾フカヒレに出汁を十分に含ませ、トリュフソースをさっと塗ってから炭火で焼きます。表面にパリッと焼き目が付いたところで秋トリュフを載せます。トリュフの香りがフカヒレを包み込み、フカヒレの味とトリュフの香りが混然一体となる深い味わいの一皿です。添えられるのが甘みとほのかな酸味を感じさせる無花果というのも、フカヒレとのバランスを考えた絶妙な取り合わせです。

rd850_016_04料理の創意工夫とはいかなるものかをあらためて認識させてくれる「御宿かわせみ」の料理は、箸染め、先付、椀という前段から始まり、季節の山海の味わいを盛り込んだ前菜、月ごとの吟味特撰と進み、進肴や酢物、食事、デザートの後段まで続きます。

「口福」という言葉がありますが、この「御宿かわせみ」を訪れる人はその意味をきっと実感することでしょう。

*……料理の内容は時期によって変わります。

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